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第10回 新規事業立ち上げに関するリスクマネジメント

新規事業のリスク

ありとあらゆるビジネスや事業活動にリスクはつきものです。しかし新規事業の立ち上げについては通常の事業活動よりも、さらにリスクが大きいことを認識しておく必要があります。今回は新規事業のリスクの種類と対応方法について説明します。

新規事業のリスクの種類

取引先や得意先倒産のリスク

新規参入企業は一般的には、あまり資金が潤沢ではありません。したがって、得意先や取引先などの企業が倒産した場合には、とくに大きな影響を受けやすく、連鎖倒産につながる恐れがあります。

法改正のリスク

現在、わが国では新規事業の創出を支援するために、さまざまな規制が緩和される方向にあります。規制緩和や法の改正は参入障壁をなくすため、多くの起業家にとって新しいビジネスチャンスを生み出しますが、その反面で新規参入を容易とするため競争の激化を招くことになります。また、法改正によって事業自体が制限されてしまうリスクも挙げられます。

製品開発の遅れのリスク

製品のライフサイクルは短命化する傾向にあります。新規参入企業は経営資源で劣ることが多いため、製品開発競争に遅れをとり、競争から脱落する危険性があります。

運転資金不足のリスク

新規事業が急成長する時期には、自社の実力以上に過大な投資をしてしまうことがよくあります。成長が鈍化したときに、急に運転資金が悪化する危険性があります。

内部従業員の不正のリスク

内部従業員の不正によって企業が倒産に追い込まれることもあります。とくに最近では個人情報の流出も大きな問題となっています。

新規事業におけるリスクマネジメント

取引先や得意先の分散

取引先や得意先が特定企業の極端に集中すると、連鎖倒産の危険が高まります。したがって、出来る限り取引先や得意先を分散してリスクを軽減します。

多様な資金調達方法

新規事業では資金不足に直面するケースが多くなります。公的なものも含めて多様な資金調達手段を確保することが必要です。また、無理な拡大政策、無謀な投資を避けることもリスクを軽減するために重要です。

人材の育成

新規事業が軌道に乗ると、組織の規模を拡大する必要が出てくるため、人材が不足してきます。人材の育成と採用については方針を明確にしておく必要があります。

リスクコントロール

リスクコントロールとは、さまざまなリスクを評価・分析し、出来る限り客観的なデータとして把握し、リスクを最小限にするものです。そのためには継続的な情報収集が必要となります。

中小企業診断士・ITコーディネータ 林 誠
[2006年2月22日 掲載]


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