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第6回 PL法にまつわるリスクマネジメント

PL(製造物責任)法とは

PL法は、平成7年に施行された比較的新しい法律です。この法律により、消費者は製品に欠陥があることを証明できれば、メーカーに過失がなくても損害賠償請求を行うことが可能になりました。「欠陥」の定義は、「その製品が通常有すべき安全性に欠けている」ことであり、具体的には次の3つを挙げることができます。

  1. 設計上の欠陥
  2. 製造上の欠陥
  3. 指示・警告上の欠陥

この法律により、消費者保護は大きく前進しましたが、逆にメーカー側は今まで以上に安全な製品を供給する義務を負った事になります。これは、大手メーカーだけの話ではありません。小さな部品メーカーでも、その部品に欠陥があった場合、PL法の対象となる可能性があるのです。下請企業の場合、納入先とのPL契約書の内容をもう一度確認し、対応を検討する必要があります。

PL法に基づく訴訟事例

PL法の施行から現在まで約60件の訴訟事例があります。自転車ペダルの欠陥により児童が怪我をし、傷跡が残ってしまったなどの例では、メーカー側の過失が認められ122万円の支払いが命じられています。

実際のところ訴訟事例が少ないのは、消費者が裁判で解決を図るのは負担が大きいからだとも言われています。しかし、今後裁判所の判例が増えるにつれ、訴訟結果をある程度見通せるようになること、訴訟機関の短縮化が図れるようになることから、訴訟が増えることも予想されます。

メーカーでなくても責任が生じることも

また、「自社はメーカーではないから関係ない」と考えていると、痛い目を見る可能性があります。リース業者、レンタル業者、運送業者、販売業者などはPL法の直接の法的対象ではないのですが、PL法とは直接関係なく民法上の責任を負わされる可能性があります。

輸出時には相手国の法律での裁判に

「製品を製造し、輸出を行っているメーカーの場合、輸出先の国の法律を調べておく必要があります。なぜなら、輸出先の国にPL法に相当する法律が存在する場合、基本的にその法律で裁かれることになるためです。

中小企業であっても、納品物が最終的に海外に輸出されているのかどうかを調べ、輸出されているのであればそれに対する対策も講じておく必要がある、ということになります。

PL法に対するリスクマネジメント

これら法に対するリスクマネジメントとして取られる対策は2つあります。1つはリスクの軽減であり、具体的には従業員に対する安全教育と品質管理の徹底と言うことになります。ただし、PL法ではメーカーの過失が無い場合でも損害賠償責任が生じてしまうので、もうひとつの手段であるリスクの転嫁、つまりPL法への補償を行う保険に加入するのが一般的と言えます。

ITコンサルタント 小松 信治
[2005年11月10日 掲載]


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