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第3回 「研究開発の問題点」
【中堅企業の弱み】
中堅企業は大企業に比べて経営基盤が脆弱であることや、経営資源が少ないことが多いと思います。その中で競争に勝ち残るには、大手企業と同様の経営戦略を取ることは得策とはいえません。大手の企業は資本力を武器にすることが出来ますが、中堅企業は一般には資本力で大企業に対抗することは不可能です。
中堅企業が大企業に劣る点は資本力だけではありません。人材の確保や情報収集能力など、経営資源全般では大企業には勝ち目がありません。この様な経営資源が乏しく、経営基盤が弱い中堅企業はどのようにして大企業と渡り合うべきでしょうか。
【大企業との違い】
大企業に比較して経営資源に劣る中堅企業ではありますが、一面強みもあります。大企業は一般に意思決定に時間がかかり、環境変化に対する対応が遅いという特徴があります。
それに比べて中堅企業は意思決定が早く、市場環境の変化にも柔軟に対応出来るという特徴があります。
中堅企業はスケール・資金といったハード面で勝負するのではなく、スピード・フレキシビリティ(柔軟性)といったソフト面で勝負すべきです。この中堅企業がもつ強みを最大限に活用するためには、経営トップが自社の強みを充分に認識し、その強みを活かすことを主眼とした経営をするべきです。ソフト面は経営トップの力量に負う部分が大きく、特に少人数の企業であれば、トップの経営判断が企業にとって大きな影響を持つことも少なくありません。
この認識を経営トップが持ち続けて研究開発に取り組むことが、中堅企業が大企業に対抗するために必要不可欠です。経営トップは研究開発とソフトな経営の実践によって大企業に対抗することが可能であると認識するべきでしょう。
【中堅企業の特徴】
これまで見てきた様に中堅企業は経営資源が乏しいという弱点があります。そのため、中堅企業は複数の事業を同時に展開し、研究開発を行うだけの経営資源の余裕がない場合が大半でしょう。
研究開発は将来に対する保険の側面があることは指摘しましたが、経営資源が蓄積できるまでは特定の事業や研究開発分野に経営資源を集中させざるを得ません。経営トップはこのリスクを常に銘記すべきでしょう。
リスクを分散するには、自社の強みを更に強くした上で他社との積極的な連携を行って行くべきでしょう。特に現在の経営環境の変化が激しい時代には、極力持たざる経営が望ましいと考えられます。
研究開発についても同様であり、自社にとって必要な研究対象は出来るだけ絞り、他社との共同研究を進めることが効率化とスピード化には必要です。また何よりも研究開発に関して、経営トップが確固たる意識と情熱を持ち続けることが、企業の成長・発展には不可欠であると考えます。
中小企業診断士 吉川 尚登
[2008年6月26日 掲載]
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