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第2回 株式移転
平成11年の商法改正で認められた株式移転は、施行されてから早くも6年が経過しました。その間に、この制度を活用して以下の持株会社が設立されました。
- 株式会社日本ユニパックホールディングス(東亜バルブと東亜エンジニアリングの統合)
- 株式会社みずほホールディングス(興銀、第一勧銀、富士銀行の統合)
- 三菱フィナンシャルグループ(東京三菱銀行、三菱信託銀行、日本信託銀行)
制度の概要
株式移転では、完全子会社となる会社の株主は、株式を新設する完全親会社に移転し、その代わりに完全親会社が発行する株式を取得します。(商法364条)既存の会社は、親会社ではなく、子会社となり、2社以上が共同で行うこともあります。この制度は基本的には、「純粋持株会社」を設立するための制度です。なお、株式移転には、第一回でみた株式交換のような簡易手続きはありませんので注意が必要です。
決議事項
株式移転は、株式を移転し、完全子会社になろうとする会社が、株主総会で以下の事項の承認を受ける必要があります。(商法365条)
- 設立する完全親会社の定款の内容
- 設立する完全親会社が株式移転に際して発行する株式に関する事項
- 完全親会社の資本の額及び資本準備金に関する事項
- 完全子会社となる会社の株主に支払うべき金額を定めた場合にはその規定
- 株式移転をなすべき日
- 利益配当、中間配当を行う場合はその限度額
- 完全親会社の取締役及び監査役の氏名
- 共同して2社以上で株式移転を行う場合はその旨
株式移転の税務
株式移転に係る会計税務は、株式移転が株の銘柄が変わっただけの取引ですから、株主も会社も原則として非課税となります。
株式交換と株式移転の違い
前回述べました株式交換は、株式交換が既存の会社間で行うものであるものに対して、今回みてきました株式移転は、新たに完全親会社となる会社を設立する制度です。
株式移転において、完全子会社が1社である場合には、契約書の作成はなく、そのため、株式交換契約書のような契約書の作成は必要とされていません。
また、株式移転の効力は株式交換とは異なり、完全親会社の設立の登記がなされたときとされています。

税理士 赤木 甲太郎
[2006年5月23日 掲載]
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