年金パーフェクトガイド2004
第9回 「しまった!」の前に ~年金の加入状況と見込み額の確認をしましょう~
何かとお騒がせだった国民年金の「未納問題」。誰も彼も・・・と言っている間に年金法案が成立してしまいましたが、ところで、自分自身の加入状況はどうなっているのか知っていますか?
年金について耳にしない日は無いと言っても過言ではありませんし、年金の摩訶不思議で複雑な仕組みについてのニュースもよく目にするにもかかわらず、自身のことになると・・・いったい「年金制度に加入していた期間はどのくらいあるのか?」「年金を受け取る時期はいつなのか?またその金額は?」と不安に思われている方も多いのではないでしょうか。
実は、「会社が保険料を払っているはず」とすっかり思い込んでいたとしても支払われていない期間があったり、最悪の場合、年金受給資格を失ったりしてしまうケースもあるのです。
そこで、自分の加入状況をどのようにしたら確認できるのかをみていきましょう。
自分の加入状況、知っていますか?
<確認のための手続きをしましょう>
年金制度への加入期間の確認は、社会保険事務所や年金相談サービスセンターで行います。受付窓口で「自分の年金加入履歴を知りたい」と伝え、年金相談室で『基礎年金番号』をもとに、『回答票』を見ながら加入期間を確認することができます。
55歳以上の人の場合は年金の「見込み額」を計算してもらえますし、この見込み額はインターネットでも調べられます。
社会保険庁ホームページ:http://www.sia.go.jp/index.htm
社会保険事務所は会社の住所地、若しくは自分の住所地の事務所で構いませんが、窓口が開いているのは平日だけです。最近では未納問題が加熱したためか、窓口が混雑しているようです。ですから混雑状況や、会社員の人など本人が平日行けない場合、代わりに代理人が行く際の委任状など、用意する書類について事前に確認しておいた方がよいでしょう。
一般的に必要な持ちもの
- 年金手帳
- 基礎年金番号通知書(年金手帳に添付されていることが多い)
- 印鑑
(注)手帳は会社に預けていることが多いので、会社から一度出してもらってから行くことになります。もし紛失してしまっている場合でも再交付手続きを行うことですぐに再発行されます。
<履歴の確認をしましょう>
回答票には国民年金、厚生年金などの加入歴や、保険料の支払履歴などが記載されています。
しかしながらこの回答票・・・実はとんでもなく読みにくく、わかりにくいものとなっています。そこで、回答票の読解ポイントをつぎに挙げてみます。
加入月数の確認
年金を受け取る権利は、公的年金に原則として25年(300ヶ月)以上加入している場合に発生します。そこで、厚生年金の加入記録を示す回答票の左下にある「合計」欄、国民年金の加入記録を示す回答票の左下にある「被保険者期間」欄をみます。加入期間があわせて300ヶ月を超えていれば原則、年金をもらう権利をひとまず確保したことになります。
まだまだ先の話・・・と思われている若い世代の人も、これまでに働いた分がきちんと加入期間に算入されているかどうか確認してみてはいかがでしょうか。
第3号被保険者期間の確認
第3号被保険者は、第2号被保険者である会社員(夫)の被扶養配偶者である妻などが該当するケースが多いようです。
では、この第3号被保険者期間、届出についてはどのような仕組みになっているのでしょうか?
というのも、第3号被保険者の届出をしていない場合、第1号被保険者として保険料納付義務が発生するため、保険料滞納期間が生じてしまうことになるからです。
たとえば、会社員(「第2号被保険者」)として厚生年金に加入していた人が結婚して会社を辞める場合、その手続きは会社が行います。その後専業主婦となったときには、第2号被保険者から第3号被保険者へと種別変更の届出をする必要があります。現在、この届出は夫が勤めている会社を通じて行われますが、勝手に手続きをしてくれるわけではありません。あくまで夫本人が、結婚して妻が第3号被保険者に該当することになったことを会社に申し出なければならないのです。
第3号被保険者期間について不安がある場合は、窓口で詳しく説明を受けたほうがよいでしょう。
<加入期間が足りなかったら!?>
前述したとおり、年金を受け取る権利は、公的年金に25年(300ヶ月)以上加入している場合に発生します。また厚生年金を受け取るには、厚生年金に1ヶ月でも加入していれば受け取ることができます。
しかし当然のことながら、公的年金に25年以上加入していない場合は、そのもらえる権利を全て失ってしまうのです。
年金の保険料を支払う期間は原則として60歳までです。もし35歳を過ぎて社会保険事務所で「加入していたと思っていた年金の記録がない!」となってしまっていたら、もう手遅れなのでしょうか・・・?
この場合、まったくの手遅れということはありません。
国民年金は、65歳までは任意で加入期間を延長できる「任意加入」という仕組みがあります。ですから、それまでに加入期間が25年に届けば一安心です。
それでも足りない場合であっても、国民年金に70歳まで加入できる特例があるので諦める必要はありません。この特例は、昭和30年4月1日以前に生まれた人は70歳まで加入できるというものです。
| お問合せは | 住所地の市区町村役場へ |
現在厚生年金保険の適用事業所に勤める場合、70歳未満までの人が第2号被保険者に該当します。ですから、適用事業所に勤務する場合は、70歳に達するまで加入することができます。
| 手続きは | 勤務先の事業所が社会保険事務所で行います |
また、70歳以上でも厚生年金の「高齢任意加入」という制度で加入期間を延ばすことも可能です。
| お問合せは | 勤務先事業所を管轄する社会保険事務所へ |
社会保険労務士 米田 聡美
[2005年2月18日 掲載]
