年金パーフェクトガイド2004
第2回 国民年金ってなに?
国民年金制度とは
「3階建て」と呼ばれる公的年金すべての土台となっているのが国民年金です。(図参照)

1階部分である国民年金は「基礎年金」と呼ばれ、すべての人に共通の基礎的な年金として支給されます。
この国民年金のみに加入し「基礎年金」を受け取る人が、自営業者などの個人事業主である「第1号被保険者」と、会社員に扶養されている配偶者である「第3号被保険者」で、納める保険料は現在毎月13,300円です。
国民年金から支給される年金には共通の給付として
- 老齢基礎年金
- 障害基礎年金
- 遺族基礎年金
の3種類あります。また、国民年金独自の給付として
- 付加年金
- 寡婦年金
- 死亡一時金
- 脱退一時金(短期在留外国人の場合)
これらが支給されます。
年金がもらえるのはどんな人?
年金を受け取る権利は、原則として公的年金に25年(300ヶ月)以上加入している場合に発生し、65歳から受け取ることができます。
20歳以上60歳未満の日本国内に住所のあるすべての人が国民年金へ強制的に加入することになっています。これらの人が25年以上の加入など一定の要件を満たしていれば基礎年金を受け取ることができる、と考えてください。
また、会社員などが加入している厚生年金、公務員などが加入している共済年金に加入している場合は20歳未満または60歳以上であってもその加入期間は国民年金に加入している期間と考えます。
なお、20歳以上の学生の場合、「納付特例制度」という保険料が免除される制度があります。これは平成12年4月の法改正で創設された制度で、学生本人の収入が一定の年収(133万円)以下である場合、申請することによって国民年金保険料の納付が免除されるというもので、卒業後に追納できます。
どうすればもらえる条件を満たせるの?
仮に20歳から60歳までの40年間国民年金に加入していたとすると、満額(年額約80万円)の年金を受け取ることができます。
しかしながら、国民年金の未納期間が少しでもあったり、「カラ期間」と呼ばれる期間があったりする人が実際には多く、年金の受取額が満額の約80万に達しないのが現実のようです。
また最悪の場合、最低限の要件である公的年金加入期間「25年の壁」を超えられないケースもあるのです。
そこで、知っておくと強い味方になってくれるのが「任意加入」という制度です。
もし、60歳になったときに国民年金制度への加入期間が40年に満たない!となった場合、65歳まで任意で国民年金に加入することで満額の80万円に近づけることができるのです。
また、前述したように、そもそも年金は最低25年以上公的年金に加入していないと原則受け取ることはできません。65歳になってもなお25年の加入期間を満たせないという場合には、70歳まで国民年金に加入できる任意制度もあります。(ただし、昭和30年4月1日以前生まれの人が対象です)
ただ、この制度の場合、『年金を増やす』目的ではありませんので、25年の加入期間を満たした時点で加入者ではなくなります。
加入期間21年でも年金が受けられる?
旧年金制度の経過措置として、25年の壁をクリアしていなくても、生年月日に応じて壁を21年から24年に低くして年金を受け取ることができる特例措置があります。

(注)この短縮期間には、国民年金の加入期間だけでなく、厚生年金保険、共済年金保険の加入期間も合算できます。
いつから、どのくらい支給されるの?
老齢基礎年金の満額の年金額は、79万7,000円です。(平成15年度価格)
この年金額は前述のとおり、20歳から60歳までの40年間すべての期間について保険料を納付した場合に原則65歳から受け取ることのできる年金額です。
ですから、保険料を納付している期間が40年でない限りはその不足期間に応じて年金額は減額されます。

また冒頭にも挙げましたが、国民年金には「付加年金」という独自の制度があります。
これは、毎月納付する国民年金保険料に400円プラスして払い込むことで、老齢基礎年金を受け取る際に『200円×払込月数』が毎年年金に上乗せされるものです。
例えば・・・
国民年金保険に加入している第1号被保険者の年子さん。
20歳~60歳までの40年間、付加年金を加えて国民年金に加入していました。
納めた金額は
400円×40年(480ヶ月)=19万200円 です。
年子さんが65歳に達したときに年金に上乗せして支払われる付加年金額は年額
200円×40年(480ヶ月)=9万6,000円 になります。
仮に年子さんが女性の平均寿命である85歳まで年金を受け取るとした場合、上乗せ総額は192万円となる、と考えられるのです。
社会保険労務士 米田 聡美
[2004年 掲載]

