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新規事業・起業家支援「インキュベーション」

第5回 日本におけるインキュベータの現状(ハード面)

同じ志を持つ起業家達が同居して、互いにアイデアや経験、リソース等の交換を行うことは、それ自体が成長へのアクセルとなり、失敗しないためのガードともなります。
日本では地方自治体中心に建設資金の必要な施設の整備をまず先行させました。

JANBO (日本新事業支援機関協議会)が2006年10~12月に企業支援関連施設として調査を行いましたが、対象施設にあげたのは636施設です。
これらは貸しオフィススタイルを含め一応ハードを有するインキュベータと推定できます。現在では全ての都道府県に、広い意味でのインキュベーション施設が存在すると考えてよいでしょう。

ビジネス・インキュベーションの第1定義である「起業家に提供するオフィス等の施設を有する」とは、具体的には各々に仕切られたオフィス、あるいはブース形式の部屋があり、支援ステージ毎に必要な環境が整備され、また商談コーナーや会議室等の共用施設を有するものと規定できます。

一般的に見れば、プレインキュベーション(創業準備中)の段階では、パーティションで区切られたブーススタイルが多く、メインインキュベーション(創業後)になると、より広く設備も整備されたオフィスに入居できます。

JANBOが2004年及び2006年に行ったハード面に関する調査結果はつぎの通りです。

インキュベーション施設調査

[1]施設の整備方法 新築54.3%(49%)、改修30.9%(38%)、テナント11.8%(8%)、その他3.0%(5%)
→括弧内は前回の2004年度調査、新築が増え改修が減少、改修には転用を含む
[2]1施設当りの室数 10~29室44.0%、1~9室40.3%、30~49室11.3%、50室以上4.4%
→1施設当り平均17.9室
[3]1施設当り平均施設面積 プレ866平方メートル、メイン1,357平方メートル、ポスト1,480平方メートル
→メインとポストが規模の大きい施設が多い(2004年度調査による)
[4]1部屋当り平均面積 プレ25平方メートル、メイン41平方メートル、ポスト36平方メートル
→プレはブース形式の部屋もあって小さい
[5]共用施設の保有状況 商談・打ち合わせコーナー:81%、共用会議室:79%
談話室・休憩室:68%、駐車場60%、受付:38%、展示コーナー:33%

賃貸料比較

(単位:平方メートル当り/円)

  単純平均 最低 最高
合計 67施設 2,800 1,200 9,000
中小企業基盤整備機構が運営する全国39施設 2,950 1,200 6,000
第三セクターが運営する28施設 2,600 1,350 9,000

なお、以上の賃貸料は、平成19年度版「中小企業施策利用ガイドブック」(中小企業庁発行)から引用しました。

賃貸料は一般の市中相場に比べ安くなっています。前記の最高賃貸料はいずれも先端医療関係であり、高額の設備を必要とするため突出して高くなっています。

出典:(財)日本立地センター/JANBO、平成19年度版中小企業施策ガイドブック

中小企業診断士 中山 和彦
[2008年1月10日 掲載]


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