Fujitsu The Possibilities are Infinite

元のページへ戻る

新規事業・起業家支援「インキュベーション」

第2回 インキュベータ・世界と日本

2000年5月、全米ビジネス・インキュベーション協会(NBIA)は、世界全体のビジネス・インキュベータが3,000社であると発表しました(内訳はアメリカ850~900、ドイツ300、イギリス170、フィンランド54、日本200、韓国333、中国110、オーストラリア52など)。その後も増加を続け、2007年3月時点では5,000社を超えていると推測されています。

アメリカでは、インキュベーション活動を力強く支援する社会的経済的仕組みが形成されており、インキュベータが産学連携の積極的な取組みを始め、専門機関や専門家の協力体制、地域コミュニティ・ネットワークの支援など、ビジネス・インキュベーション全体の業界環境が一つのインダストリーを形作るまでに至っています。

アメリカに次ぐ歴史を有するイギリスのインキュベータは、大学の研究成果を商用化するための産学協同のケースが多くあります。アメリカがローテクをも対象にしているのに対し、イギリスは技術集約型、ハイテクが特徴でこれはヨーロッパ全体に共通した傾向です。
なお、世界最大の携帯電話メーカーであるノキア社を有するフィンランドのインキュベータは、1社当たり人口10万人弱と世界で最も密度が濃くあります。
また、中国ではインキュベータ1社当たりの平均床面積が17,000平方メートル(1999年時)と、アメリカの約4倍で突出した規模であります。

日本では1980年代初め頃から公設の形でビジネス・インキュベータの設立が始まり、1990年代に入って大幅に増加しました。法制面については次章において詳述しますが、1999年には新事業創出促進法が施行され、政府も創業支援に向けての具体的な施策をとり始めました。
同年、日本新事業支援機関協議会(JANBO)が設立されました。JANBOはインキュベータのネットワークであると共に、本事業の要となるインキュベーション・マネージャーの養成機関でもあります。

日本におけるビジネス・インキュベータの定義は、

  1. 起業家に提供するオフィス等の施設を保有
  2. インキュベーション・マネージャー等による支援を提供が可能
  3. 入居対象を限定
  4. 退去企業に「卒業」と「それ以外」の違いを定めている

という4項目であります。

JANBOが昨年10~12月に実施した調査では、有効回答323施設のうち4項目の定義をクリアしているのは190施設でありました。なお、2004年までの卒業企業数1437社に対して、2006年10月現在では2388社と順調な増加を示しています。

「出展:(財)日本立地センター/JANBO」
「参考文献:テクノロジーインキュベータ成功の条件、発行元(財)経済産業調査会」

中小企業診断士 中山 和彦
[2007年9月27日 掲載]


関連記事

記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。

中堅企業のための経営支援情報に関するご質問

 電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン

受付時間 9時~17時30分 (土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)

 Webでのお問い合わせはこちら