Fujitsu The Possibilities are Infinite

元のページへ戻る

事業継続

第7回 地震災害等から従業員を守る

これまでの新型インフルエンザ対策の中で、従業員を守るために整理したポイントは以下の内容でした。

  • 社員に対する事前の啓蒙や教育と共通したマニュアルの周知・配布
  • 企業として最低限の食糧・医薬品・日用品の備蓄を進める
  • 安否確認情報網と従業員一人ひとりのスキルマップの作成

地震を代表とする自然災害においても、これらの対策は有効であると考えていいでしょう。

まずは、従業員とその家族の生命を守り、事業継続に向けて一丸となって対応できるようにするということが目標になります。

それでは「人」という視点から、自然災害が新型インフルエンザとは違う点に焦点を絞って見て行きましょう。

[想定される状況]

  • 震源地付近では古い住居が全半壊し、死者・怪我人が発生する
  • 3日間程度は水・食糧等が不足する状況が続く
  • 就業中の場合、設備や機器の転倒、事務所のパソコンや什器による事故が発生する
  • 地震対策済みで少しはなれた場所の同業者がすぐに復旧・事業再開する

[企業において懸念される事柄]

  1. 発生するまで予測は困難であり、被害は一瞬にして起こってしまう
  2. 影響は局所的であるものの、地域想定は不可能である
  3. 生活の基盤である住居等を失うことも多く、個人に対して長期的な影響を及ぼす
  4. 従業員との連絡が混乱し、事業再開のスタートが出来ない

地震などは突発的な被害をもたらしますが、余震などはあるとしても、直後から復旧へ向かってスタートすることが可能であるという特徴があると言えるでしょう。

[企業での事前対策]

それでは、それぞれの特徴に沿って、付け加えるべき対策をまとめてみます。

  1. 耐震対策・避難訓練など事前に行える対策を徹底する
    企業として耐震対策をおろそかにすることは出来ません。また、就業中に直下型地震が起こった時に従業員の被害が最小限となるような耐震対策や直後に行うべき行動の訓練をいかに本気で行うかが、企業として生き残れるかどうかの分かれ道となるでしょう。
    建物や設備への耐震対策は時間と予算の問題がありますので、緊急度を加味して計画を立てる必要があります。
  2. 被災直後の連絡拠点を複数設定する
    多くの従業員は、被災直後は自分と自分の家族等を守ることでパニック状態にあると考えられます。そんな中で、企業としては連絡拠点を明確にして、情報の発信・共有を図るようにすることが求められます。
    場所によって通信や電力供給がストップすることも考えられますので代替拠点を決めておく必要があります。
    従業員のみならず、取引先へ伝達してあるかどうかは、早期に復旧を果たす上でも重要なポイントとなります。
  3. 食糧・飲料水・医薬品の配布などの行動ルールを決める
    パニック状態に置かれている従業員に対し、備蓄している食糧・飲料水・医薬品の配布について事前にルールを決めておくことが重要です。被災直後には機能しなくても、安心を与えることができます。
    また、自社や行政が行う衣食住の対策を、混乱している従業員に伝達する仕組みを決めておきましょう。
  4. 安否確認がすべてのスタートである
    災害対応には、経営層も含め、人的な状況が正確に集約されていることが前提条件となります。
    通常の通信網は使えないことも考えられますので、代替的な連絡体制を決めておく必要があります。携帯メールや電話会社などの緊急掲示板、従業員の住居地域毎の連絡拠点など、決定すると同時に定期的に訓練を行い、被災直後の行動をイメージさせます。

企業を守るということは、従業員の生命・生活を守り、早期に職場復帰できるようにすることに他なりません。

<チェックリスト>

耐震診断・耐震対策はすでに実施済みですか?

被災時の対策本部設置予定場所を距離的に離れた複数箇所で検討をしていますか?

衣食住対策について、被災時の実施ルールを決定済みですか?

従業員の安否確認の方法は災害時に機能しますか?従業員の訓練はしていますか?

中小企業診断士 根本 雅章
[2009年10月8日 掲載]


関連リンク

連載記事

記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。

中堅企業のための経営支援情報に関するご質問

 電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン

受付時間 9時~17時30分 (土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)

 Webでのお問い合わせはこちら