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第4回 新型インフルエンザへの資金繰り対策
従業員の生命を守り、重要業務を継続できたとしても、現実の問題として資金繰りが危機に陥ることが懸念されます。
世界的、全国的な危機だから、政府や金融機関が何とかしてくれるだろうという楽観視は致命傷となるかもしれません。逆に支援策や緩和策が行き渡らない状況も予想できますので、自ら対策をとっていない企業は優先順位が低くなると思った方がいいでしょう。
それでは、どのような事態が考えられるでしょうか。
[想定される状況]
- 従業員全員を対象に食糧・医薬品・日用品を準備することを求められる
- 地域によって感染の状況にバラツキがあり、資材購入・物流・販売の一部に断続的業務停止が発生する
- 感染地域においては、銀行の窓口業務が制限され、外出も制限される
[企業において懸念される事柄]
- 備蓄などの対策予算を予定していなかったため処理できない
- 自社の業務機能低下のみならず、サプライチェーンや顧客側の影響でも売上減となり支払い不能となる
- 経理部門の担当者が出社できないと経理処理や資金処理が停止してしまう
- 感染者の増加による事業停止の影響がわからず迅速な判断が出来ない
などが考えられます。
[企業での事前対策]
それぞれどのような事前対策が必要でしょうか。
- 方針に従って必要な備蓄は計画的に行う
悩んでいる時間的余裕はありません。それ以上に、この対策を進めるにあたって、従業員に対するメッセージとしての役割もあります。処理上の問題を整理し、迅速な計画の元で実行していきましょう。
例えば費用処理については、「非常用食料品の取扱い」への国税庁の判断として、「備蓄時に事業供用があったものとして、その時の損金の額(消耗品費)に算入して差し支えありません。」というように多方面で必要な方針が出されています。
「国税庁質疑応答事例」 - 金融機関と災害時融資や当座貸越について相談して対策を検討しておく
通常から金融機関と具体的な事例に基づいて検討を行っておくべきです。災害対策の支援制度について事前検討・整理することも必要ですが、新型インフルエンザの場合、発生前には予測できないのが現実です。 - EB(エレクトロニック・バンキング)やインターネットバンキング契約を行う
「人」の対策としても、また、セキュリティや緊急対応のためにも取引口座の照会や資金移動には銀行へ行かなくても完了できる業務方法に変更しましょう。
経理担当者以外が代行できるようにルール化することも必要です。 - 2ヶ月分以上の運転資金を確保する方策を検討する
本格的な新型インフルエンザパンデミックに関する推定によると、約2ヶ月間に亘って感染が継続すると言われています。まずは、最悪の業務停止2ヶ月となった時の運転資金を検討し、そこから、どのくらいの期間までなら業務停止可能かという検討をします。
運転資金については、まず自社でどこまで耐えられるかを明確にし、次の対策へつなげましょう。
<チェックリスト>
備蓄品は計画的に実施・処理していますか?
金融機関とシミュレーションを行っていますか?
インターネットバンキング契約等をしていますか?
2ヶ月分の運転資金を確保していますか?実際どのくらいまで耐えられますか?
中小企業診断士 根本 雅章
[2009年8月31日 掲載]
関連リンク
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- 第3回 新型インフルエンザに負けない業務運営
- 第4回 新型インフルエンザへの資金繰り対策
- 第5回 新型インフルエンザと情報
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