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第1回 発生してからでは遅すぎる
2009年4月28日 厚生労働省は、豚インフルエンザから変異した新型インフルエンザが発生したと宣言しました。
数年前より、警告が出されていた新型インフルエンザ・パンデミック(大流行)であったわけですが、幸い今回は弱毒性だったため、鳥インフルエンザを想定したような被害は出ていないようです。
それでも世界中で様々な影響を受ける状況を目撃することになりました。
今回はこれで終息するかもしれませんが、今年の秋にも第2波が発生すると言われています。この第2波では毒性が強まっていることが危惧されますし、そもそも強毒性として恐れられている鳥インフルエンザ由来の新型インフルエンザの発生が回避されたわけではないため油断はできません。
しかし、企業においては、多くの問題点が浮き彫りになりました。そういう意味では、今回を単なる一時的な騒ぎとせず、予行演習の機会を与えられたと捉えたいものです。
あなたの会社では、今回のパンデミックに冷静かつ有効に対応できたでしょうか?
多くの企業で、事前の事業継続計画(BCP)を策定していないことが明らかとなり、また、策定済みの企業でも有効に発動できなかったところが多かったと言われています。
また、企業の事業継続にとっては、新型インフルエンザだけが脅威ではありません。地震を代表とする自然災害についても忘れるわけにはいきません。
このシリーズでは、まず、危機感が高まっている新型インフルエンザに向けた緊急の対策を整理し、実行することを目指します。その上で、自然災害に特徴的な対策を加え、必要最小限の事業継続対策を完成させていきます。
【従業員・顧客・地域社会に安心を提供する】
新型インフルエンザや自然災害に対して企業として最初にしなければいけないことがあります。
それは、災害に立ち向かい、事業継続を図るための行動を起こすという「宣言」です。
企業は言うまでもなく、自らの事業活動を行うことが目的でありますので、災害対策は形だけでやっているということになりかねません。
避難訓練などはどこの企業でもやっていると思いますが、本気で取り組んでいる従業員がどれほどいるか把握していますか?
ましてや、事業継続計画は想定が多い上に手間暇がかかる作業ですから、経営者自らが先頭に立ち、本気を示さなければ従業員はついてきません。
では、経営者はどのような宣言をするべきなのでしょうか。
それは経営理念にも匹敵する企業姿勢として、社内はもちろん、対外的にもしっかりと宣言することが必要です。
一般的に考えられる企業の姿勢としては以下のようなポイントが挙げられます。
災害発生時において、
- 従業員の生命と健康を守る
- 顧客への商品やサービスの提供を継続する
- 地域社会の復旧に最大限の貢献をする
というようなことを目的として対策をとることを宣言することで、やるべき事が明確になると考えます。
それでは、次回より、より緊急度の高い新型インフルエンザに対応し、事業継続の図り方について具体的に考えていきましょう。
<チェックリスト>
経営者が、事業継続のための行動を起こすことを具体的に宣言していますか?
中小企業診断士 根本 雅章
[2009年6月29日 掲載]
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