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e-文書法が拓く 本格的な電子文書時代 -電子帳簿保存法プロジェクトに続く-

第1回 はじめに
『e-文書法は、電子帳簿保存法を包含する」・・・は、大きな間違い』

今回のシリーズを書き始めるにあたって、タイトルをどうするかと悩みつつ、「e-文書法が拓く 本格的な電子文書時代」と、少々大上段に構えてみました。

というのも、このe-文書法は、
「法令により民間に保存が義務付けられている財務関係書類、税務関係書類等の文書・帳票のうち、電子的な保存が認められていないものについて、原則としてこれら(すべて)の文書・帳票の電子保存が可能となるようにすることを目的としている。」
「業界全体では、年間3,000億円のコストダウンにつながる。」
のだそうで、一見、これは「すごいことだ」ということになるわけです。

しかし、よく考えてみると、法律でわざわざ決めてくれなくとも、民間企業にとって、経営の合理化、省力化、スピードアップは、もはや欠かせない企業努力のひとつ。文書の電子化にも、既に着々と手を打ってきたのが実情。それを法律が追認したというに過ぎない。
これが、本音ではないでしょうか。だから、鳴り物入りの法律なのに、今ひとつ盛り上がりに欠ける結果となっているように思えます。(タイトルも、大上段過ぎたのではないかと少し反省しつつ)

とは言うものの、せっかく新しい制度がスタートしているのだから、何とか活用しない手はない。
そこで、e-文書法の何たるかに、少し迫って見たいと思い、本稿を書き始めることにします。

本稿を読み進める前に、お願いと前提

さて、本稿を読み進める上で、読者の皆様にぜひともお願いがあります。
この「中小企業のための経営支援情報 > 経営お役立ち情報 > の中に、「電子帳簿保存法プロジェクト」という記事が掲載されています。全12回と少し長いのですが、事前にぜひご一読願いたい。といいますのも、本稿では、1998年からスタートしたこの「電子帳簿保存法」と対比する場面が多々登場します。その際に、両者の違いを明確に理解して欲しいのです。

また、多くの方が、「e-文書法は、電子帳簿保存法を包含する」という、大いなる誤解のもとに、両者を捉えていると思われるフシが、多々あるような気がしている筆者の危惧を解消する意味を込めています。
皆様はいかがですか?

これはまちがいe-文書法と電子帳簿保存法は、左図のような関係にあると理解していませんでしたか?

e-文書法の示す、前述の「・・・すべての文書・・・」というくだり。
「法律で、保存が義務付けられている文書のうち、約250本について、電子保存が容認される。(e-文書通則法)」といった表現。
さらに、電子帳簿保存法では認められていなかった、「スキャナで読み込んだイメージデータが保存対象として認められる」という点。
それやこれやで、この図のような理解をされている方は、多いのではないかと感じています。

一方、電子帳簿保存法を推進する税務当局側の考え方はどうか。
国税をはじめ税務当局側は、あくまで、税務関係書類については、「電子帳簿保存法を改正して措置」するというスタンスなのです。
すなわち、e-文書法はあくまでe-文書法であり、税務関係書類については、「改正版の電子帳簿保存法」が適用されるという捉え方をしないといけないのです。
いかがでしょう。少し温度差を感じませんか?

このことを念頭においていただいて、連載開始です。
第2回から、いよいよ本論に入ります。ぜひそれまでに「電子帳簿保存法プロジェクト」を読んでおいてください。

税理士 横山 三郎
[2007年10月11日 掲載]


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