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地域資源の有効活用が企業を救う

第4回 地域資源の活用パターン - 高付加価値化 -

今回は地域資源活用の進め方や活用を進める上での留意点について検討します。

今回から3回にわたり、これまでに紹介した地域資源の活用パターン(「<1>高付加価値化」「<2>新分野進出」「<3>利用促進」)や活用上の留意点(「他者との連携」)を踏まえて、どのように地域資源の活用を進めるべきかについて、実例を挙げて説明します。
まず「<1>高付加価値化」パターンの該当事例について、中小企業白書(2007年版)より抜粋し、検討して行きます。

愛知県一宮市の手織物染色整理事業者である「みづほ興業(株)」(1951年創業、従業員75名・資本金3,144万円)は、次の通り産地内外企業の協業を主導することにより、高付加価値素材の開発と海外との商談に成功しました。

  1. 繊維産業が低迷する10年前に事業を承継した現社長は、日本各地の繊維産地を回り、高付加価値素材開発のため、各産地との協業の必要性を感じていました。
    そんな折にイタリアの同業者より、イタリアが世界をリードするテキスタイルやファッションを創出してきた原因の一つと言われているインパナトーレの存在について知ります。
  2. 4年前にテキスタイルメーカーの企画担当社員を招聘し、(産地内外企業の協業を主導する)インパナトーレ事業を立ち上げました。
    インパナトーレ事業により企画力・製造技術が向上し、年間50~70種類の素材開発に成功しました。
  3. (財)一宮地場産業ファッションデザインセンター主催のJB(ジョイント尾州)に参加し、ヨーロッパの展示商談会をきっかけとして当地の高級アパレルメーカーとの商談が成立しました。

本事例における地域資源活用を進める上でのポイントは下記の3点と考えます。

  1. 国内の繊維産地からは高付加価値素材開発に向けた協業の必要性を、イタリアの同業者からインパナトーレ事業に関わる情報をそれぞれ取得し、地域資源活用の方向性を見出している
  2. 高付加価値素材の開発に不足する経営資源を、人材採用のみならず、産地内外企業との協業によっても補っている
  3. 地場の財団法人による展示商談会を活用することで、海外販売先を確保している

即ち、外部情報の収集により、活用のアイデアを得るとともに、他者との連携により、活用に必要な資源を効果的に確保していることを示しています。

次回は「<2>新分野進出」の事例を紹介します。

中小企業診断士 島田 豊慈
[2008年7月25日 掲載]


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