お役立て資産運用(9)低金利時代の資産運用アドバイス
国内の預貯金は、極端な低金利の状況が続いています。一方、外債・外貨預金・外国株ファンドなど外貨建金融商品は、高い利回り実績を上げているものが数多くあります。
しかし、それらはいずれもリスクがあり、利回りは低くても安全性をとるか、ある程度のリスクは覚悟してでも利回りの良いものを選ぶかによって運用の仕方が異なります。
(1)リスクをまったくとりたくない人向けの運用方
流動性の高い預金か変動金利預金が好ましく、工夫次第で高利回りも期待できます。
- 取り敢えず利殖は二の次として、元本を減らさないこと、少しでも元本を積上げることを心掛けることでしょう。
- 当面、いつでも換金できるような金融商品に待機させておき、金利の上昇が見込まれた段階で固定金利の長期預金等に預け換えることです。
- 給与振込みや公共料金の引落とし、住宅ローン等の取引顧客に対して金利優遇や諸手数料の減額サービスを行っている銀行等もあるので、うまく利用することです。
- 通信販売により経費を抑え、高い利回りを設定しているダイレクト預金やダイレクト一時払い養老保険も有利な運用方法です。
(2)ある程度のリスクを覚悟している人向けの運用方
外債、外貨預金、投資信託、他社株転換特約付社債など高利回りの金融商品は数多くあります。しかし、これらはいずれもリスクを抱えますから、いかにそのリスクを回避するかが重要なポイントになります。
リスクを回避するためには、分散投資をすることです。また、これらのリスク商品に運用する資金には、当面使う予定のない余裕資金を充てるべきでしょう。
(3)ハイリスク・ハイリターンを狙う人向けの運用方
信用度の低い高金利の債券に投資するハイ・イールド・ボンドやエマージング・マーケット(新興成長市場)に投資するエマージング・ボンドなど外国を投資対象にしたものにハイリスク・ハイリターンのものが数多くあります。
ハイリターンが期待できる一方、最悪の場合は紙屑となってしまうことを覚悟の上で投資しなければなりません。
過去においては、ロシアをはじめとするエマージング・マーケットの混乱により、大手ヘッジファンドLTCMが事実上破綻しています。
このようなハイリスク・ハイリターンのものに投資する場合は、次のような心構えで臨むことが必要です。
- 最悪の場合、ゼロになっても構わないような余裕資金を充てること
- 世界の経済のみならず、政治、社会、文化、自然現象に至るまで、相場に影響を与える事柄について常に情報を収集し、判断することが必要です。
- 自分で的確な判断ができない人は、プロの適切なアドバイスを受けながら、常に自己責任のもとに自分自身の判断で投資すること
ファイナンシャルプランナー 多賀谷 優
[2004年5月 掲載]
