お役立て資産運用(4)株式の知識とアドバイスポイント
(1)株式の市場と株式の権利
金融資産の運用対象となる株式には上場株式と店頭株式があり、それぞれの市場で売買されています。
全国で6ヶ所の取引市場があり、東京、大阪、名古屋では1部と2部の市場を設けています。
株式の価値は、次の3つの権利から生まれます。
- 経営参画権:株主総会で議決権等の経営に参画する権利
- 配当請求権:配当金や株主優待など利益分配を受ける権利
- 財産分配権:会社の解散の際に残った資産を分配して受ける権利
(2)株価の変動要因と市場の株価諸指標
まず、株価の変動要因には次の事項が挙げられます。
- 経済的要因:景気、金利、物価、為替相場の動向など
- 経済外的要因:政治、社会情勢、天候など
- 市場内部要因:機関投資家、外国人投資家、信用取引の売買動向など
- 個別企業要因:企業成績、新製品・新技術の開発、株主政策、提携・合併など
- その他の要因:仕手戦、思惑人気、買占めなど
次に市場の株価諸指標には次のものが挙げられます。
- 株価指数
- 単純平均株価:東証1部全銘柄の終値の平均株価
- 日経平均株価:東証1部の代表的な 225 銘柄の単純平均株価
- 東証株価指数:東証 1 部全銘柄の終値を発行株数で加重平均したもの
- 売買高(出来高):商い(売り・買い)が成立した株数の合計
- 時価総額:全銘柄の終値に発行済み株数を乗じ、合計したもの
(3)株式投資の指針となる評価指標
- 配当利回り=配当金÷株価
銀行預金などの利率に相当するものです。 - 株価収益率(PER)=株価÷1株当たりの利益
過去の推移・同業比較などにより、相対的に利益に対して株価が割高か割安かを 判断するための指標です。 - 価純資産倍率(PBR)=株価÷1株あたりの純資産
株価が純資産の何倍まで買われているかを評価し、資産価値に比して株価が割高か割安かを判断します。PBRが1倍に近づくと株価が企業の資産価値に近づいてきたとみて、株価が大底圏にあるものと判断します。 - 株主資本利益率(ROE)=1株当たりの利益÷1株当たりの自己資本
純資産をいかに効率的に使い、どれだけ利益をあげたのかをみる指標です。企業の財務内容がROEに反映し、株価に影響するので機関投資家が重要な投資指標として注目しています。
(4)ポイント
ご承知のとおり株式投資には、高いリスクが付きものです。反面、高いリターンが見込めることがあるのも大きな魅力です。資産運用を考えた場合、最も高い知識と経験を必要とする部類の商品といえます。今回は、株式投資に関する最低限必要な基礎知識について解説しました。
実際の投資に関しては、他の金融資産運用とのバランスなども考慮に入れ、なにより市場の気配に敏感になることが求められます。
初心者の方には、一般的な売買単位(1,000株)以外の株式累積投資や株式ミニ投資など「お試し」的な株式投資から参加することをお勧めします。
ファイナンシャルプランナー 多賀谷 優
[2004年3月 掲載]
