お役立て資産運用(3)投資信託の知識とアドバイスポイント
(1)投資信託の仕組み
投資信託は、不特定多数の投資家から集めたお金を、まとめて投資信託委託会社が株式や債券などに投資し、その結果得られた利益を投資家に分配する商品です。
証券会社が販売窓口となり、投資信託委託会社が信託財産の運用指示や受益証券の発行・募集を行い、受託者である信託銀行が委託会社の指示にもとづいて信託財産の保管・管理を行います。
(2)投資信託の特色
投資信託には次のような特色があり、初心者でも気軽に有価証券投資に参加できることから、株式の大衆化にも寄与しています。
- 一般投資家の少額の資金を集めて大きな投資資金が形成できます。
- 専門家が運用に携わります。
- 分散投資することにより、リスク回避を図ることができます。
- 日々の基準価格が公表され、売買が行われます。
(3)投資信託の分類
1996年と1999年の財形法改正で次の制度が創設されました。
- 運用対象商品による分類
- 株式投資信託
主として株式を運用対象とし、ハイリスク・ハイリターン - 公社債投資信託
公社債を中心に運用し、安全性が高く、安定収益
- 株式投資信託
- ファンドの制限による分類
- クローズエンド型
発行証券の買戻しが行われず、証券市場で転売する。契約型では償還期まで換金できない。 - オープネンド型
換金の場合は発行証券の買戻しによる。日本の投資信託の殆どがこの型。
- クローズエンド型
- 法的形態による分類
- 契約型
投資信託委託会社が信託銀行と契約を結び、信託銀行は投資家のために、投資信託委託会社の指示にしたがい信託財産を運用するもの。この受益権を小口に分割して投資家に販売するもので、日本の投資信託はすべてこの型。 - 会社型
証券投資目的会社を設立して、発行証券を一般投資家に取得させる。米国では、この型が主流。
- 契約型
(4)近年の動向・傾向
少人数の資産家を対象にしたハイリスク・ハイリターンを狙うヘッジファンドは投資制限を設けず、収益のあがりそうな金融商品には何でも投資する傾向の商品で、その大半が米国系です。
98年にロシアをはじめとする新興市場の混乱を背景に大手であるヘッジファンド「ロングターム・キャピタル・マネジメント」が破綻したのをはじめ、ハイテク投資の失敗により、 2000 年には、「タイガー・マネジメント」の廃業や「ソロス・ファンド・マネジメント」が巨額損失を蒙り挫折するなど、巨大ファンドの行き詰まりが目立っています。
(5)ポイント
投資信託は、組入れる有価証券の内容によってリスク度が異なります。投資家それぞれのリスク許容度に応じて、商品を選択します。
証券投資信託協会の投資信託ガイドなどに、投資のリスクとリターンをRR!からRR5までの5段階に分類したものがあるので参考にするとよいでしょう。
投資信託は、分散投資によりリスク回避が図られているものの、投資家のニーズに応じて多岐にわたる内容の商品が用意されているため、リスク度を充分に把握してから購入したいものです。
ファイナンシャルプランナー 多賀谷 優
[2004年1月 掲載]
