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第13回 ホンの出来心が刑事事件に!?
~交通費や経費におけるイケナイ「出来心」とは~
IT関連の企業で営業をしているLさんは、自社の製品を売るべく、全国を駆け巡っています。明後日もある地方都市で顧客と打ち合わせがあるので、事前に金券ショップで新幹線の切符を買うことにしました。悪いとはわかってはいるものの、実は時々安く切符を手に入れて、経理には「請求書を貰うの忘れた」と言い、新幹線の切符をコピーして請求書代わりに渡していたのです。この日も新幹線の切符のコピーを経理に渡したところ、「Lさん、この切符、金券ショップから買ったものではありませんか?」驚いたLさんは「えっ、いやっ、違うよ」と。「でも、見た人が居るんです。これは不正請求ですよ。」・・・Lさんは何も言えませんでした。
「ホンの出来心」が度を越すと刑事事件に!?
出張精算時に、乗車していないにも係らず交通費を多めに請求しようという「不正請求」をしようと考えた事ありませんか?不正行為は度を越すと刑事事件に発展する可能性もあります。「ホンの出来心」で大きなしっぺ返しが待っているのです。
以下の「ホンの出来心」は慎みましょう。
- 格安チケットで航空券(電車の乗車券)などを購入したにも係らず、会社には通常料金を請求し、差額分を自分の懐に。
- 航空会社のマイレージの特典ポイントで出張時の航空券を入手したにも係らず、会社に対して航空券の立替払いをしたかのように請求し、航空券代を自分の懐に。(マイレージの特典ポイントに対する社内規定があるかどうかで、特典ポイントの取り扱い自体も大きく変わってきます。社内規定がない場合には、特典ポイントは社員個人のものだから、これを利用して航空券を入手しても何ら問題ありません。一方、就業規則で特典を会社に譲渡することになっているケースでは、特典を勝手に使用すると背任、航空機代金を請求すると詐欺に該当する可能性も出てきます。)
- 家電量販店などで設けている「ポイントカード」も、会社の備品などを購入したにも係らず、個人のポイントカードにポイントを付加してもらう。
などです。
「お金」に関することは「正直」に
私たちが「ちょっとしたこと」と思うことでも、お金に関することは詐欺や業務上横領の罪に問われる可能性があるようです。
しかし、不正請求した旅費や持ち出した備品の金額がわずかな場合は、刑事事件に発展する可能性は少ないものの、法律の専門家によりますと「トータル500万円ぐらいの不正請求額になると、会社から刑事告発される」とのこと。
また、刑事告発される前でも、十分に社内処分が下されることは考えられます。
「金額が百万円を超えれば解雇というのが一つの相場」と見られていますが、会社の本業にかかわる不正には少額でも厳しく対応する会社が多いのではないでしょうか。例えば、金融機関などでは余罪追求の為に数十万円の着服でも被害届を出す場合もあるようです。
Lさん。不正請求をしていたことが発覚してしまったのですから、素直に謝罪し、残念ながら社内の処分を待つしかないでしょう。でも、毎週全国を飛び回って会社に貢献してきたあなたですから、何とか良い答えが出るといいですね。
こと「金」に関することは、あくまでも「正直」に対応することが肝要のようです。
経営コンサルタント 菊田 恒夫
[2006年11月9日 掲載]
