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実践!ビジネス処世術

第9回 ズル休みが会社にバレてしまったら
~「ウソ」はビジネス社会の処世術!?~

自動車販売チェーン店に勤務するIさんは、今月が決算の為、本社から厳しい予算を突きつけられ、達成するまで休みもままなりません。ある日、友人からのメールで遊びに行く約束をしていたことを思い出しました。すっかり忘れていたため、会社には休暇届を出していません。「今から申請しても無理だろうな・・」そこでIさんは悪いと思いつつも、遊びに行く当日、会社に風邪だと電話で連絡し休むことにしました。「こんなに働いてるんだから、一日くらい休んでもバチはあたらないだろう」
しかし翌日、店に出てみるとみんなの視線が冷ややかなのです。なんだか友人と食事をしているところを、アルバイトの女の子に目撃されていたようで・・・「おい、Iくん」と上司に呼び出され、「お前、ズル休みしていたそうじゃないか!みんなが血眼になって営業活動しているんだぞ!このことは人事部に報告させてもらうからな」
Iさんは思いました。ちょっとした出来心がこんなことになるなんて・・・と。

上手に使えば「ウソ」は人間関係の潤滑油?

最近「ウソ」の上塗りと見られる事件が続いて起きています。
一級建築士による耐震強度偽装事件、国会議員による偽装メール事件、リコール隠しの某自動車メーカー、ついには、最も信頼の置ける職業人と思われていた弁護士が、なんと偽造した判決文を依頼主に渡し、更に自腹で依頼主の請求金額を支払った(結果、ウソが発覚し業務停止2年の懲戒処分に)なんて事件まで起きてしまいました。

「ウソつきは泥棒のはじまり」。私たちは子供のころから、ウソは悪いことだと教えられてきたのにも関わらず、最近の世の中は、全く信用できない「ウソ」だらけの世の中になってしまった感が強いようです。
こんなご時勢だから、ビジネスの場ではウソは禁じ手として「葬られて」しまうのでしょうか。そんなことはありません、「ウソ」も上手に使えば職場の人間関係の潤滑油や、自分の実力を上司に認めさせる「方便」になることもあります。ビジネスの場では許される「ウソ」があるはずです。

許される「ウソ」と許されない「ウソ」とは?

そこで、許される「ウソ」とはどういうものなのでしょうか。いくつか挙げてみたいと思います。

  • 相手が喜んでくれる事柄
  • 物事を少しオーバーに言いまわす(=ハッタリ)
  • 仕事に余裕を生ませる事柄
  • 誰かのためになったりするもの
  • 悪影響を軽くしたりするもの

ただし、これが通じるのは「信頼関係を築き上げている人」に対してであって、決して「陥れるウソ(=他者に精神的・金銭的被害を与えるウソ)」でないことが前提であるのは言うまでもありません。
反対に、「ウソ」を下手に使えば、百害あって一利なしになるのは当然で、許されない「ウソ」はどういうものか挙げてみたいと思います。

  • 見えすいた言い訳

例えば、二日酔いだと知れているのに妻の体調不良を理由に欠勤する。病気と偽って遊びに行く。と言うような、相手に言質をとられ自分で自分の首を絞める結果になりかねないウソは厳禁です。Iさんのウソはこちらに当てはまりますね。お気の毒に・・・

もし、万が一にも「ウソ」がバレたら

さて、Iさん。ウソをついて休んでしまって、バレてしまったのは仕方ないことですが、皆さんに迷惑をかけたのですから、潔く謝りましょう。上司にも、素直に本当のことを話して謝り、信頼回復すべく、何事も率先して業務に励んでください。同僚や先輩の仕事を手伝うことも大事でしょう。ウソがバレた時のウルトラCなんていうものは無く、こういう当たり前のことで信頼回復に努めるほかないようです。

「ウソ」は相手に悟られないよう最後まで気を抜いてはいけないのはいうまでもありませんが、もし発覚したら潔く謝ることが重要です。
そして今度から、つくならみんなを喜ばせたり、和ませる「ウソ」を心がけてください。

「ウソ」はビジネス社会での一種の処世術です。賢く使いこなしましょう。

経営コンサルタント 菊田 恒夫
[2006年6月26日 掲載]