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実践!ビジネス処世術

第1回 石の上にも3年
~上司より新人クンの教育を任されたら~

「おいAくん、明日からウチの部に新入社員が配属されるから、そいつらの面倒、君に頼んだぞ。君は面倒見がいいからな、宜しく頼むよ。」
会社に入って5年目、後輩の面倒見の良いAさんは、部長から直々に、新入社員の教育を任されることになりました。「いくら面倒見がいいからって、新人の教育なんてしたことないし・・」
そうです。後輩のフォローは得意のAさんですが、一から育てるとなると一体どうやっていいやら、それに自分自身のノルマもあるから、いちいち手をかけられないし・・・

組織運営の今そこにある危機!?

「三つ子の魂百まで」とは良く言ったもので、会社に入っての3年間は、会社における人材形成の主要骨格を占めるといっても過言でないくらい重要な時期です。ここできっちり教育を受けたかどうかで、前向き社員になるか、ぐうたら社員になるかが決まります。
入社したてはやる気マンマンの新人クンですが、会社に慣れてしまえば、ただのそこら辺にいるサラリーマンと一緒になってしまう・・・会社にとって、これこそが一番の危機的な損失です。

就職という儀式は、義務的な経費を、将来に渡っての債務を会社が負担することです。会社にとってはその債務を会社の利益として、組織体から絶えずペイバックしてもらわないといけません。社会という雑菌に侵される前に、綿密なプランのもと、集中的な教育を施した企業がその後にいい人材を確保できるのです。

会社組織の一員になるための速攻の術!

では、一体何が新人教育に有効なのか?まして研修費にさほどお金をかけないこの昨今で会社組織の一員になるための速攻の術、これが以外や電話対応なのです。新人社員にとって、与えられた仕事をこなすことは当たり前で、それ以上に大事なことは電話での接遇対応なんです。

会社にかかってくる電話の殆どは、仕事における問題そのものです。まだ〇〇の納品がない、顧客からのクレーム等・・。数え切れないほどの電話の殆どは会社が抱える今現在の問題に他ならないのものです。
電話こそ、問題解決(ビジネスソリューション)の第一歩と言っても過言ではありません。ここで大事なのは、電話での接遇対応は会社の信用がかかっている現実があります。電話対応の良し悪しが顧客満足度の優劣を決めていることをシビアに認識しなければなりません。この現実があるからこそ電話対応は、新人教育にとって最高のOJTなのです。

この電話対応での訓練により、新人社員は会社組織の全貌が把握でき、会社の外側と内側の両面をリアルに確認でき、念願叶って入社した会社を実体化できるものなのです。

電話は顧客と会社を結ぶ最初のインターフェースです。コールセンター的に綺麗に丁寧に対応するのは会社としてのイメージは上がりますが、しかしそれだけでいいのでしょうか?
会社にとって、もっと大事なのは将来にわたっての人材の確保が一番なのです。
そのために、電話での接遇対応をみっちりやらせる会社は、いい人材を育てるのです。

ということで、さあ、Aさん。新人クンには初日から、積極的に電話をとってもらいましょう。最初は分からないことだらけですが、お客様には「お調べして、折り返しご返事申し上げます。」ということで、最初は乗り切らせましょう。放っておいても次第に、スムーズに対応ができ、1ヶ月もすれば、立派に電話対応の即戦力になるでしょう。これなら、自分のノルマもきっちりこなすことも可能ですね。

今時分の石の上にも三年とは、会社組織における新人教育の忍耐の年月を指す言葉です・・・でも、無理強いは禁物です。
なんたってニート世代の若者ですから、それほど会社には未練がないことも付け加えておきます。

経営コンサルタント 菊地 徹
[2005年7月1日 掲載]