ウェブマーケティングの新潮流
~業績アップにつながるホームページの新常識~
第4回 ユーザと手を取り合う「コミュニティー・マーケティング」
~その1 コミュニティーへの仕掛け編~
インターネットユーザの多くが、常時接続回線を利用し「コミュニケーション」――ブログを書いたり、掲示板で会話をしていて、彼らの書き込んだ日記やコメントは、いわゆる「口コミ情報」として機能する、ということを第1回にご説明しました。
ネットでは、こうしたユーザコミュニティーから生まれる「口コミ」の力が非常に強い影響力を持ちます。なぜかといえば、会話による口コミはその場に居合わせた人たちにしか共有されませんが、ブログや掲示板に書き込まれた口コミは「ログ」として長く残り、多くの人の目に留まるからです。また、「検索」によって、関心を持つ人がそれらの口コミを見つけることが容易になった、ということは前3回の連載でご説明したとおりです。
このように強い力を持つネットの口コミを、自社に有利な方向にコントロールできるとしたら、たいへん心強い味方となるでしょう。インターネット上で口コミを利用するマーケティング手法は「バイラル・マーケティング」、「バズ・マーケティング」とも呼ばれ、すでに様々な試みが行われています。
コミュニティー内で語られることで、個人のストーリーにプロダクトが入り込む
現代はマス広告が効かない時代、一人ひとりのニーズ・ウォンツに対応した「ナノ・マーケティング」を行う時代だといわれています。これに、ネットコミュニティーで交わされる無数の会話や日記――「口コミ」が、ぴったりとはまります。
一時期、筆者の周りでロフトベッド(子どもの頭ほどの高さにベッドがあり、下の空間を広く使えるベッド)が流行ったことがあります。最初に買った友人は、インテリア雑誌を見て「おしゃれなインテリア」として購入しました。彼はいかにロフトベッドが素晴らしく、おしゃれであるかを説きました。その後、仲間が集まるコミュニティー(掲示板)でロフトベッドの話が盛り上がり、何人かが購入を決めたのです。
部屋が狭くて悩んでいた人は「狭い部屋を広く使える家具」として購入し、またある人は「これで理想的な書斎が作れる」と購入を決めました。猫を飼っている友人は「猫の遊び場兼飼い主の寝床」として大いに興味を持ちました。彼らはコミュニティーで交わした会話の中で、各自が持っていたストーリーに「ロフトベッド」を組み込み、それを購入したのです。

マス広告では、一人ひとりにぴったりはまるストーリーを作ることは不可能で、どうしても最大公約数的なところを狙わざるを得ません。しかしそれでは、アピール力は弱い。ユーザ一人ひとりに強いインパクトを与えるナノ・マーケティングを指向するのであれば、「口コミ」を味方につけることが、最も有効な戦術となります。
インターネット上のコミュニティーで口コミが発生するよう、自社のプロダクトに関して多く「語られる」状態を作り、各人に合うストーリーが作られる土壌を育てるためのウェブマーケティング施策を「コミュニティー・マーケティング」といいます。
「コミュニティー・マーケティング」とは、
- ユーザが集まるコミュニティーの話題に多く上り、多数のストーリーを生んでもらえるよう働きかける
- それによってユーザの興味・関心を引く
- そこから商品の販売、サービスの契約など成約に繋げる
- これらをマス広告のような大きな予算をかけずに行う
ことです。
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