ウェブマーケティングの新潮流
~業績アップにつながるホームページの新常識~
第3回 見込み客を引き込む「検索エンジンマーケティング(SEM)」~事例編~
変動する世間の関心に対応する
「ユーザ視点」と「こまめなメンテナンス」
今回ご紹介した事例の2社は、いずれも店長・社長がホームページも手作りしているような小規模なサイトです。SEO、SEMというと非常に特殊な技術であるかのような印象を持たれがちですが、重要なのはサイト構造やHTMLコーディングを分かりやすく正確に作る、というごく基本的な技法です。専門業者に依頼して高い費用がかかる、といったイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、自社で施行することは十分可能であり、専門業者も費用も、必ずしも必要なわけではないのです。
さらに大事なのは、キーワードを的確に推測・想像できるユーザ視点での思考力です。今回の2社とも、運営者自身がユーザ視点でキーワードを考え、こまめにホームページを更新・修正していました。検索アルゴリズムと同じく世間の関心、つまりよく検索されるキーワードも日々移り変わっていくものですが、ユーザと同じ視点でその移り変わりを掴み、対応してホームページを運営していくことが大切なのです。例えば、話題の出来事や人物に触れた記事をタイムリーに公開することも、検索エンジンからの効果的な集客に繋がります。
運営者自身が自社プロダクトのファンであり「ユーザ視点」を持てること、そして、こまめなメンテナンスを苦にせず、楽しみながら行えることが、ホームページ運営者に求められる資質だ、といえるでしょう。
顧客が顧客を呼ぶ「コミュニティー・マーケティング」の視点
事例の2社にもうひとつ共通しているのは、「購入者からのコメントをホームページに掲載している」ことが挙げられます。これは、昔からある「口コミマーケティング」に当たります。「お客様からこんなに喜んでいただきました」という声を紹介する、という一見何でもなさそうなことが、実際には驚くほど効果的なマーケティング戦術として機能し得るのです。
ユーザの声が新しいユーザを呼び、良好な連鎖が作られる「コミュニティー・マーケティング」について、次回は詳しく見ていきます
SEM(Search Engine Marketing)
検索エンジンから自社ホームページへの誘導を増やすマーケティング手法。一般的にはSEOとリスティング広告のことを指す。
SEO(Search Engine Optimization)
検索エンジンの結果リストの上位に自分のサイトが表示されることを目指して行う施策全般の名称。一般的にはHTMLの文書構造、サイト内の構造(リンクの繋がり)、外部サイトとのリンク、ページ内のテキストの修正といったものを指す。
リスティング広告
特定のキーワードで検索した結果に表示する広告。キーワードマッチ広告などとも呼ばれる。
ブログ
世間一般の認知としては「日記を書くための新しいサービス」。掲示板に書き込むような感覚で記事を書き込めるので、素人でも簡単にコンテンツが作成でき、作られたページはSEOに有利な構造をしているのが特徴。日記だけでなく、自社のPRやユーザへの情報提供など、さまざまなコンテンツの作成にも有効。
検索アルゴリズム
入力されたキーワードに対して最適の結果を返すために、数十億あるホームページの情報をどのように判断し、順位づけするかという手順のこと。
著者プロフィール
- 小林祐一郎(こばやし ゆういちろう)
ライター - IT企業勤務の傍ら、ライターとしても活動。
会社の業務では事業者視点から、ライターとしては一般ユーザーの視点からネットと関わり、「普通の人」の幸せに繋がるインターネットのあり方を模索している。
【近著】
Internet Watch連載「Web2.0 超入門講座(インプレス)」
単行本「Web2.0超入門講座 初心者でもよくわかる『これからのWeb』のすべて(インプレス)」
[2007年1月5日 掲載]
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