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「株式公開ドタバタ準備物語」
第2回 公開準備室が行うドタバタ準備

経営陣の株式公開の意思が固まったら、公開のための作業が開始されます。通常の業務以外の新しい業務が発生するため、日常業務を離れた公開準備室が設けられます。(経営企画部が兼務する場合もあります)

公開準備室には、どのような人材を選ぶか

公開には社内体制整備、証券会社等関係機関とのコンタクトなど、新しい業務を進行させることが必要となってきます。
そのため、公開準備室長には、会社全体の業務が掌握できており、しかも、ある一定以上の役職者(管理職か役員)が、着任します。
室長以外では、1から数名の実行推進者(若手でやり手)を選出します。
公開直前には、深夜まで作業が発生することを考え選定することが必要です。

公開準備室が行う主な仕事

計画つくりと実績差異

中・長期プラン、短期プランを実現できるよう計画と実績の差異分析を行います。
中・長期プランは、経営陣が作成し、短期プランは各部門の長などで作るプロジェクトチームが中心になって作成します。もちろん、プロジェクトチームは、短期プランの実行責任者となります。
短期プランは、月次計画・月次実績で把握し、毎月、差異分析を行い、問題点を抽出し、解決し、最終的に計画の達成を行います。
計画と実績の差があまり大きくては、信頼できる計画ではありません。
経営環境の変化を予測し、より実現可能性のある、計画作りの指導も公開準備室の仕事になります。

会社のルールを整え、規程を整備する。

設立間もない企業や長い歴史がある企業でも、社内ルールが徹底していない所が多い。
また、文章化された規程がある所は、ほとんど皆無です。
公開準備室の作業面で、この規程の作成に多くの時間を使います。
では、一般的にどんな規程が必要でしょうか。
基本規程としては、取締役会規程、監査役会規程、株式取扱規程など。
組織規程としては、組織規程、組織図、職務分掌規程、職務権限規程、稟議規程など。
業務規程としては、経理規程、原価計算規程、販売管理規程、購買管理規程、予算規程など。
人事・労務規程としては、就業規則、給与規程、人事考課など。
規程の整備は、少なくとも公開基準日の2年前までに作成し、実際に規程どおりに運用されているかをチェックする必要があります。また、運営している途中で修正事項などが発生する可能性もあります。自社にとって最適なものに整備していく必要があります。

規程を整備する前に“業務改革”“制度改革”を行う。

規程を整備する前に、現在の仕事のプロセスは、これで良いのか、もっと良い方法があるのではないか、など仕事のやり方を改革することが重要です。
人事制度と組織が一体化している企業では、主任・係長・課長・次長・部長など多くの階層組織になっている企業が、まだまだあります。
では、実際に主任の仕事と係長の仕事は何が違うのかと聞いても、明解な答えが返ってきません。
給与体系と役職階層を一緒にしている企業に、このような答えが返ってきます。
『組織』と『人事制度』を別の角度から検討する必要があります。
『組織』については、意思決定を早くするためにも、できるだけフラット化させ、業務内容、権限と責任を明確化することが重要です。
『人事制度』については、『やる気がでる制度』を作り上げ、役職についていなくても、どんどん成果をだしてもらうような仕組みをとりいれると良いでしょう。
その場合、『評価』はできるだけ公平に透明にすることが重要です。
常に前進する方法を公開準備室が中心となって社内に投げかけ、改善、改革を行い、スピード経営、コストダウン、売上拡大、利益向上などを行い、結果、“力強い企業つくり”を実現させることが重要です。

公開までのスケジュール管理・書類整備

公開基準期が決定されたら、タイムスケジュール表に従って、進行することが重要です。
特に時間を要すること、例えば 計画の作成と実績管理は、期中から始めるよりは、期首から始め、しかもできるだけ早めに始めるとか、各種社内情報を管理するためにシステムを導入する場合は、少なくても公開の2期以前に行ったほうがいいでしょう。
前に述べた規程整理、規程どおりの運用、上場のための資料(有価証券報告書など)作成など時間がかかるものは、いつまでに何をどこまでの項目に従って、スケジュール管理する必要があります。

公開準備室の能力向上

公開準備室のメンバーは、常に先を見て行動することが重要です。
そのためには、現状の社内の全体像をキャッチし、次の将来につなぐ企業つくりを積極的に提案することが必要です。
また、他の外部機関例えば、証券会社、 VC、コンサルタント、公認会計士などの外部の意見も取り入れ、よりスムーズな公開作業を進めるノウハウの取得も重要です。


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