「株式公開ドタバタ準備物語」
第1回 経営者が行うドタバタ準備
経営者が夢見る『株式公開』。
最近の新規株式公開社数は、年間で100社-200社になっております。いつかは株式公開したいと思っている経営者は、相当数に上っています。株価の好転とともに、株式公開準備に入る企業も多くなるでしょう。
しかし、公開するまでには、さまざまな人が、昼も夜もがんばらなければ実現できません。経営者が行うこと、公開準備室が行うこと、管理職が行うこと、社員が行うこと、立場は違っても、共通の目的『株式公開』に向かって、ドタバタ準備が始まります。上手く株式を公開するための準備として、ポイントとなる事項を4回シリーズでお話します。
今後、株式公開を実現したい経営者はぜひお読み下さい。
"経営ビジョン"と公開のメリット、デメリット
経営者が、まず、最初に行うべきことは、“自社にとって株式公開がどんな意味を持つか”を、よく思慮することです。つまり、自社にとってのメリット、デメリットを明確化することです。短期的志向ではなく、長期的展望のもとに思慮する必要があります。自社の経営ビジョンを明確化し、ビジョン実現のために『株式公開』をしたほうがメリットが多ければ公開する価値があります。株式公開をしていなくても、企業をぐんぐん伸ばし、世界に拠点をもち、注目されている企業もあります。経営者の意思が固まっていないのに、関係者から進められて、なんとなく公開したいと思っている経営者もいます。株式公開は、準備期間やさまざまなコストがかかり、経営者の意思決定の最重要課題でもあります。
"株式公開開始"を、全社員に発表する
経営者が、株式公開の意思を決めたら、全社員に衆知徹底することです。つまり、"全員で達成させる"仕組みにすることです。そのためには、入念な検討と役員の同意が重要になります。このとき、公開のメリットをはっきり伝えることです。経営者によっては、あまり早い段階で社内発表すると、もし不可能になった場合収拾がつかなくなることを恐れ、関係者のごく一部にしか発表しないことがあります。このような消極的な行動では、本気になって動く人も少なく、結局、実現不可能になる可能性が高いです。また、株式公開は全社員の行動が実って、実現できるものであり、意思が固まったら、できるだけ早く、全社員に発表し、実現のための動機付けを行うことです。
長期ビジョンの実現・・・長期戦略をしっかりつくる
株式公開に最も必要なことは、公開基準を満たす企業であるか、さらに企業が成長できる事業があるかであります。つまり、長期ビジョンが明確化され、その事業の実現可能性が高く、その事業が今後成長する分野であるかが評価されます。そのためには、経営資源が調達できており、経営資源の付加価値をより高めるしかけがあるかである。経営資源の中でも、“経営力”“実行力”がある、役員・管理職・社員の確保・育成が、重要な要素になってきます。
準備期間と体制つくり
監査期間(直前2期)や企業の社内整備などから少なくても、2から3年の準備期間が必要と思われます。通常は、経営企画室など中枢部門を作り、経理部門とともに準備の進行役を行います。企業によっては、準備期間の間に業績が悪化し、中断するケースもあります。とにかく、企業の業績向上あっての株式公開です。
事務的準備は、最小人数で行い、しっかり業績を伸ばすことにエネルギーを投入します。
その他
経営者が行うことは、資本政策(従業員持ち株、ストックオプション含む)、役員・監査役(家族役員が多すぎる場合)見直し、連結の範囲決定、幹事証券、VC、公開市場選定、監査法人選定など多くの意思決定が必要になってきます。
最後に
以上のように経営者が実行することは多岐に渡って発生してきます。 自らのタイムスケジュールをしっかり管理し、必要なタイミングを逃がさないようにすることも重要です。
『必ず実現させる』を常に念頭に置き、社員全員のモチベーションを高め、自らを奮い立たせれば必ず『株式公開』できます。
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