第22回 夏の風物詩
皆様にとっての「夏の風物詩」はなんですか?
私の「夏」と言えば、花火、風鈴、カキ氷にせみの声…。
うん?待てよ。目をつぶれば思い出す子供の頃の夏風景はすべて音が伴います。摩訶不思議!!と感激する私です。
さて今回は、そんな「日本の夏」に触れてみましょうか?
「花火」 fireworks
「花火を上げる」 display/set off fireworksと言います。
さて日本では、花火大会といえば、団扇を持って、浴衣やTシャツ一枚といういでたちででかけますよね。優雅な花火の美しさに歓声を上げているうちに暑さも忘れてしまいます。
一方、欧米では、季節を問いません。大晦日や国民上げてのお祭り、アメリカの独立記念日(7月4日)、イギリスのガイホークスデー(11月5日)には決まって花火が打ち上げられます。
冬場の花火ほど辛いものはありません。かじかみそうな手をこすりながらまたマフラーをぐるぐる巻きにして夜空を見上げます。
花火が打ちあがるたびに「ヒュー」と声を出すのも面白い。寂しいかな。「タマヤ」も「カギヤ」は聞こえません。
「風鈴」 a wind-bell.
その名の通り、wind(風)が鳴らすbellなのです。
風鈴の音が出るのは、A wind-bell rings. と ring を使ってください。
日本のような江戸風鈴や南部鉄鈴が輸出されたら人気が出そうなのになあ。
「カキ氷」 shaved ice/crashed ice
氷ミルク・氷抹茶・氷イチゴ…私の好きなシロップ3種。
毎年夏になるとキーンと言う頭痛を抑えながらも、必ず食すのがカキ氷です。
幼い頃から目がなかったカキ氷なのに、欧米には同じ代物が見当たりません。
代わりに、日本でもおなじみのフラッペ/frappe(フランス語ではfrapper語源は「氷で冷やしたもの」の意味だそう)または日本でも人気の高いスムージーsmoothie (ミキサーにかけてストローで飲むあのドリンクです)そしてslushと言う名の商品があります。
解けた雪のような氷にシロップが掛かっているというものですが、舌触りはまったく違い、ふにゃふにゃと柔らか。似て非なるもの。
合計5度ほど欧米で夏を過ごしましたが、ついには「カキ氷器」を持参したほどです。
削った氷の表現をするには、shaved ice/crashed iceが妥当なのかなと思うこの頃です。
「せみ」 a cicada/cicadas
Cicadas cries 蝉が鳴く
蝉を夏の季語とする俳句は海外でもブームです。
下記の俳句はAnna Holleyさんという方の「White Crow Haiku」から抜粋しました an early moonbreeze also coolsthe cicada’s voicecicada’s voice とは、及ばずながら「蝉の声」。涼しさを呼ぶ象徴として書かれています。ああ、なんだか涼風が心を過ぎりますね。
なあんて、少しはロマンティックな気分となったところで今回もそろそろお別れでございます。
これからは残暑厳しい時期に突入です。
お体のほう、くれぐれもご自愛くださいませ。
石橋眞知子(いしばし まちこ)
エッセイスト&プロデューサー
学習院大在学中から深夜放送のパーソナリティとして活躍。
シカゴ・ノースウエスタン大学で日本語講師。オックスフォード大学留学。
異文化コミュニケーションやマナーをテーマに執筆やエッセイ、そして講演会などで活躍している。
現在の執筆活動の拠点は産経新聞「ビジネスアイ」。日曜版5面「女の本音・男の本音」、木曜版1面「よのなか万華鏡」を執筆、その視点にはたくさんのファンから絶賛を浴びている。
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