多品種小ロット生産のさらなる進化を目指して「見える化」を推進。
「SCPIVY」を活用して製造の第一線で改革に取り組む。
ホシザキ電機株式会社様 導入事例
業務用厨房機器のトップメーカーであるホシザキ電機株式会社様(以下、ホシザキ電機様)では、多品種小ロット生産のさらなる進化を目指して製造現場の改革を実施。Webベースの情報共有ソリューション「SCPIVY」(エスシーピーアイビー)を導入し、製造工程および製造管理の効率化を実現しています。
[ 2008年6月18日掲載 ]
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| 業種: | 製造業 |
| ソリューション: | 情報共有ソリューション |
| 製品: | SCPIVY(エスシーピーアイビー) PCサーバ PRIMERGY TX150 |
ホシザキ電機様は業務用厨房機器のトップメーカーです。そのシンボルであるペンギンマークは飲食店やアミューズメント施設、工場、病院、オフィスなど「食」に関わるあらゆるシーンで目にすることができます。1947年の創業以来、「オリジナル製品を持たない企業に飛躍はない」をモットーに、モノづくりの「極限への挑戦」を果敢に続けています。
これまで手がけてきた製品は、歴史的自動販売機とも言われる「噴水型ジュース自動販売機」から、世界市場でトップシェアに迫る製氷機、業界初の「省エネルギーセンター会長賞」に輝く業務用冷蔵庫まで多彩な領域に及び、その独自の技術力と創造力は日本はもちろん世界でも広く知られています。
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 進捗チェックシート(紙)とバーコードの両方で行ってきた実績・進捗管理をシステム化し、作業者の効率化を図る | 作業者が加工指示表のバーコードを読み取らせるだけですべての製造実績の入力が可能になり、年間約1,000時間の効率化を実現 | ||
| 2 | 手作業とホストコンピュータで行っていた管理を一元化し、進捗データを現場で活用できるようにする | 工場中央の大型ディスプレイと加工機械の脇のパソコンで使い勝手よく進捗状況を確認できるようになり、製造洩れや遅れを防止 | ||
| 3 | 多品種小ロット化によって生じた現場管理者の負荷を軽減する | 現場管理者が多種多様な部品の進捗状況をひと目で把握できるように進捗管理を支援。後工程である組立工場の停滞を解消 | ||
導入の背景
手作業で行ってきた製造現場の実績・進捗管理をシステム化

古橋 英彦氏
ホシザキ電機株式会社 本社工場 第二製造部 部長
ホシザキ電機様の本社工場内にある業務用冷凍冷蔵庫の板金工場において、進捗業務改革プロジェクトがスタートしたのは2005年春のこと。そのプロジェクトを率いる古橋英彦氏(第二製造部 部長)は次のように語ります。
「課題となったのは実績と進捗状況の管理でした。これまで手書きによる進捗チェックシートとバーコード入力の併用でやってきたのですが、多品種小ロット化が進むにつれて対応しきれなくなり、洩れや遅れが生じて後工程の組立ラインにまで影響が及ぶようになってきたのです。」(古橋氏)
従来のやり方は、その日に製造が計画される部品の進捗チェックシートを作成し、製造が完了すると担当作業者がそのシートに判子を捺していくものでした。また、それとともに加工指示票に記載されたバーコードを各加工機械の脇に設置されたパソコンで読み取り、そのデータをホストコンピュータで管理していました。

広田 安史氏
ホシザキ電機株式会社 本社工場 第二製造部 主務
「作業者は加工が終わる度に、進捗チェックシートのところまで歩いていって判子を捺さなければなりませんでした。面倒で後からまとめてやったり捺印を忘れてしまったりすることも多く、それがミスにつながって遅れや漏れが増加してきたのです。」(広田氏)
と語るのは、製造現場を管理する広田安史氏(第二製造部 主務)。
一方、バーコード入力した実績データは、表示方法がチェックシートと異なるために現場では利用しにくいという問題もありました。
進捗業務改革プロジェクトでは、これらの課題を解決するために新しいアプリケーションの導入を決定。作業者も参加したミーティングを幾度も重ね、徹底した検討を行いました。
「選定にあたっての第一条件は、手作業でやっていたこれまでのやり方をそのままパソコンで実現できること。いくつかのアプリケーションを比較した結果、富士通さんに提案いただいたカスタマイズも容易で使い勝手のよい“SCPIVY”の導入を決定したのです。」(古橋氏)
「SCPIVY」は、各部門での用途に合わせて柔軟に活用できる情報共有ソリューション。Webベースなので、操作も簡単です。こうして2006年12月、「SCPIVY」による実績・進捗管理システムがスタートしました。
活用シーンおよび導入効果
従来のやり方にこだわって、年間約1,000時間の効率化を実現

進捗ボード画面
「従来のやり方にこだわった」と古橋氏が語るように、従来のチェックシートを「SCPIVY」で実現した進捗ボード画面は、とてもシンプルで使い勝手に優れたものです。部品の加工が終わると、作業者は加工指示票に記載されたバーコードをパソコンで読み取ります。その結果がホストコンピュータに送信され、パソコン上の進捗ボードに速やかに反映されます。工場の中央には、従来の手書きシートの替わりに50インチの大型ディスプレイが設置され、管理・監督者および作業者が製造ライン全体の進捗状況を一目で確認できるようになりました。もちろん、各現場にあるパソコンでも同じ画面を見ることができる他、自分が担当するユニットにおける部品の進捗状況をさらに詳細に確認することも可能です。
「最初は不満を言う作業者もいたのですが、それも導入して1ヵ月もするとなくなりましたね。最近では、入力洩れがあるとすぐに指摘の声があがるなどすっかり定着して、現場に不可欠なシステムとなっています。」(広田氏)
と広田氏が語るように、導入はとてもスムーズでした。もちろん、その効果も明確です。まずあげられるのは製造工数の簡略化です。加工機械から離れずにその場で簡単に実績の入力ができるようになったため、工場全体(作業者8名)で年間約1,000時間の効率化を実現。また、進捗の確認も容易となったことから、課題になっていた洩れや遅れも大幅に解消されました。
さらに、効率化の効果は、後工程である組立ラインにも及んでいます。「SCPIVY」の導入によって、製造ラインの作業者ばかりでなく、組立ラインの管理・監督者および段取マンとも情報を共有。組立ラインの管理者および段取マンは、前工程である板金工場の進捗状況をその場で確認できるようになり、以前のように、わざわざ板金工場まで足を運ぶ必要がなくなったのです。
今後の展望
さらに製造管理にも導入。今後は他工場への水平展開を推進
ホシザキ電機様ではさらに2008年2月、第2次システムとして、より大規模な板金工場に「SCPIVY」を導入しました。古橋氏は、その目的を次のように語ります。
「多品種小ロット生産の推進のために、後工程の組立工場は現在10のラインに細分化されています。その結果、第2次システムを導入した板金工場では、現場の管理者が常時延べ600点近い部品を把握する必要があります。
一方、現場の管理者は、以前は経験を積んだベテランに任されていたのですが、ジョブローテーションなどの関係で最近では経験の浅い若手がなることも増えてきました。このような状況のもと、板金工場での進捗管理の徹底が困難となり、部品の製造洩れや遅れによって組立工場が停滞してしまうことがしばしば発生するようになってきたのです。」(古橋氏)
つまり、第1次システムの利用者は作業者でしたが、第2次システムは現場管理者が主な利用者となります。導入にあたっては、実際に利用する管理者たちと何度もミーティングを重ねました。仕組みは第1次システムと同様ですが、現場管理者のニーズを反映して、さらに使い勝手のよいシステムとなるよう工夫されています。

組立工場の検査工程
この第2次システムの大きな特長は、メインの画面に後工程である組立工場の10ラインが大きなボタンによって表示され、組立工場の状況をひと目で把握できる点にあります。
もしも遅延などが発生した場合、その遅延によって影響が及ぶラインのボタンが赤色に点灯します。そのラインのボタンをクリックすると、関連する部品のリストが表示され、どの部品がどの組立ラインの遅れの原因になっているかが把握できます。次にその部品をクリックすると、関連する工程の進捗状況がわかるようになっています。
また、進捗状況だけでなく、同じ画面から部品の設計図面を調べることもできます。その図面を見れば、経験の浅い管理者でも部品がどのようなタイプのものであるのかを把握できるわけです。
「まだ導入して間もないのですが、組立工場での停滞がほとんどなくなるなど成果は着実にあがっています。カスタマイズなどにもきめ細かく対応してもらい、1次、2次ともにとても満足できるシステムを実現することができたと思っています。」(古橋氏)
ホシザキ電機様では現在、この1次・2次システムで得た成果の水平展開による製造現場の改革を推進しており、島根の2工場で「SCPIVY」による進捗ボードシステムの新規導入を検討中です。富士通は、先進の製品と充実したサポートによって、このような積極的な改革に取り組むホシザキ電機様を今後もご支援していきます。
【開発元からの一言】
株式会社富士通中部システムズ(FJCL) ソリューション事業本部 松永 哲成
ペンギンマークで有名なホシザキ電機様は、業務用厨房機器のトップメーカーとして日本はもとより世界でゆるぎない信頼を確立されておられます。またお客様に対してだけでなく、社内で働く人の視点に立った、仕事に集中できる環境づくりやツール作成など、改善活動に妥協なく取り組んでいらっしゃいます。
今回の導入では「属人化していた進捗情報の“見える化”」「管理者のノウハウ共有」といった課題を解決したいという強い思いを実現したいと考え、「SCPIVY」をご提案いたしました。
我々にとっても、ホシザキ電機様から、社内で働く人の視点に立った利用者・利用シーンを逆に教えていただき、「SCPIVY」をソリューションとして鍛える場を頂きました。今後も、引き続き充実したサポートをご提供するとともに、現場からのご要望を吸収してより使いやすい仕組みをご提案していきたいと思っています。
【ホシザキ電機株式会社様 会社概要】
| 本社 | 愛知県豊明市栄町南館3-16 | ![]() |
|---|---|---|
| 代表取締役社長 | 坂本精志 | |
| 設立 | 1947年2月 | |
| 資本金 | 47億4千万円 | |
| 従業員数 | 1,284名 | |
| 事業内容 | 全自動製氷機、業務用冷凍冷蔵庫、食器洗浄機をはじめとする各種業務用厨房機器の研究開発および製造販売 | |
| ホームページ | ホシザキ電機株式会社ホームページ |
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