複雑なホテル業務を2つのシステムがサポート
宿泊業務と会計・人事給与業務をトータルに効率化する

名古屋錦開発株式会社様 導入事例
日々たくさんの宿泊客が訪れ、宴会や婚礼、会議などの利用も多いホテルにとって、フロント業務や事務処理は大変な手間と時間がかかる。そのため広く深くITを活用することが必須。複数のパッケージを上手く組み合わせることで、低コストでの導入、業務効率化を実現している。
[ 2006年3月9日掲載 ]
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| 業種: | ホテル運営 |
| ソリューション: | ホテル業務システム、人事・会計システム |
| 製品: | HOTELCLERKS/ef、GLOVIA-BP |
愛知万博の熱も冷めやらない国際都市・名古屋。JR名古屋駅に程近く、ビジネスや観光の拠点として最適な錦通りにそびえるのが東京第一ホテル錦様だ。このホテルを運営されているのが、名古屋錦開発株式会社様である。
東京第一ホテル錦様は1997年に設立された。洗練されたしつらえと質の高いサービスで、一般個人客はもちろん、大手企業・団体といった多くの法人顧客にも高い人気を誇り、契約企業は2900社にものぼる。233の全客室、5つの宴会場の全てで高速インターネット接続が可能というIT先進性も人気の一因だろう。
日々たくさんの宿泊客が訪れ、宴会や婚礼、会議などの利用も多いホテルにとって、フロント業務や事務処理は大変な手間と時間がかかる。そのため東京第一ホテル錦様では、設立当初から広く深くITを活用されている。総合ホテルパッケージ「HOTELCLERKS/ef」と、会計・人事給与パッケージ「GLOVIA-BP」である。
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | フロント業務から顧客管理、バックオフィスの事務処理までを効率化したい! | 総合ホテルパッケージ「HOTELCLERKS/ef」と、人事給与・会計パッケージ「GLOVIA-BP」を活用することで解決できた。 | ||
| 2 | 多角的な分析ができるシステムを低コストで導入したい! | |||
導入の背景
身近でクラス感のあるホテルを目指し、開業時からシステムを活用

小林 辰己氏
名古屋錦開発株式会社 宿泊部支配人
高級ブランドホテルより手軽に利用できて、ビジネスホテルよりステイタス感のあるホテルを――。名古屋錦開発株式会社様は、ホテル開業にあたってこんなコンセプトを打ち立てた。そのためには人件費を押さえて、宿泊費や設備費に還元する必要がある。そこで、システムはコストパフォーマンスに優れ、なおかつ多彩な機能のあるものが求められた。「HOTELCLERKS/ef」と「GLOVIA-BP」の導入はこうして決まった。
主に「HOTELCLERKS/ef」を利用されている宿泊部支配人・小林辰己氏は、「ホテルの規模としてシステム管理者を置くことができません。そのため、中小クラスのホテル事情に精通したソフトが求められました」と語る。

西本 さだ子氏
名古屋錦開発株式会社 総務部主任
総務部・課長代理の伊藤康伸氏は「GLOVIA-BP」の人事給与システムを、同部・主任の西本さだ子氏は「GLOVIA-BP」の会計情報システムを、それぞれ使われている。
ホテルの財務会計は特殊で、「システムの運用なしにはとても無理です」と西本氏。例えば、宿泊料の売上は宿泊当日の夜半に上げる。一方でルームサービスや冷蔵庫内の商品の利用料、ビデオ視聴料といった付帯売上の計上はチェックアウト時に行われる。宿泊料とあわせてここで初めて売掛金が確定するわけだが、支払いの金種がまた多様だ。現金やキャッシュカード、宿泊者の所属企業への請求のほか、芸能人が泊まる場合はプロダクションが事前に入金するケースもある。旅行代理店が発行するクーポン券や、航空券やイベント入場料などと抱き合わせのバウチャー券もある。
売掛金だけでなく、買掛金の管理も複雑だ。例えば宴会が行われる場合、売り値は1人1万円のパック料金としても、料理代、飲み物代、花代、サービス代など、その内訳は細かい。さらにそれぞれの仕入れ値や原価率も計算しなければならない。婚礼や一般の宴会など部門も分かれているとあって、とても手作業では処理が追いつかないのが実情だ。
HOTELCLERKS/ef と GLOVIA-BP の概要
宿泊業務から顧客管理、財務管理までをトータルにシステム化する
こうした特殊な事情を抱えるホテル業界向けのサポートシステムが「HOTELCLERKS」シリーズである。宿泊システム、宴会システム、レストランシステムなど、多岐にわたる複合システムとして1985年からサポートを開始し、導入ホテルは約400社にのぼる。大規模ホテルを対象とした「HOTELCLERKS/ai」、中規模ホテル向けの「HOTELCLERKS/ef」、小規模旅館や施設を対象とした「HOTELCLERKS/inn」と、規模別にラインナップがある。
東京第一ホテル錦様が導入した「HOTELCLERKS/ef」は、宿泊業務、宴会業務、顧客管理、売掛・買掛管理を一体化したオールインワンシステムだ。全ての照会画面で、検索したデータを Excel に出力できるほか、蓄積した予約/実績データを複数の要素で分析・グラフ化することも可能だ。個人・法人別の顧客登録に加え、フロント日報や科目別集計表といった帳票機能も充実している。年中無休、24時間体制のサポートシステムも心強い。
拡張性も高く、会計/人事給与パッケージ「GLOVIA-BP」と組み合わせればさらに威力を発揮する。「GLOVIA-BP」は、簡単・低コスト・短期導入をキーワードにした中堅・中小企業向けのパッケージである。会計情報システムは伝票入力の効率化、業績評価・経営分析作業を定型化し、スピードアップが図れる。給与情報システムでは、給与計算業務を効率化し、人事・総務部門におけるコスト削減が実現する。
東京第一ホテル錦様では宿泊予約者カードの発行や入力項目の調整といったカスタマイズを施したが、創業当初から Windows95/NT を使っていたこともあり、ハードウェアとともに両システムも段階的にバージョンアップした。現在はWindows 2000 Serverによる大量のデータ処理が可能となり、「より信頼性、耐久性の高いシステムになった」と小林氏は見ている。
「システムのリニューアルでは、正直にいえば他のITベンダーも視野にありました。しかし、初代システムのカスタマイズでは、富士通さんが限られた予算でこちらの要望を試行錯誤しながら実現してくださった。ホテルの内部事情にも詳しく、複雑な処理に応えてくれる技術もある。それで引き続き、富士通さんにお願いしました」(小林氏)
導入の効果
分析の切り口が増えて“勝負”の精度が上がってきた!
リニューアル版「HOTELCLERKS/ef」でも、さまざまなカスタマイズが施されている。例えば、リピート客には予約の段階で住所などが書かれたレジカードが自動的に検索される。顧客はサインするだけでチェックインできるわけだ。また、団体客で1人が1泊、別の人は2泊というような場合も柔軟に処理できるようになった。「“でこぼこ予約”と呼んでいるケースです。グループ内で最初と最後の宿泊データを取ることができるようになったため、フロントから経理へ、データがスムーズに流れるようになりました」(小林氏)。

伊藤 康伸氏
名古屋錦開発株式会社 総務部・課長代理
「GLOVIA-BP」については、伊藤氏は「ヘルプ機能が充実しているのがありがたい」と語る。リニューアルによって、バックアップも手軽にスピーディーにできるようになったという。また、「各種社会保険の料率が毎年改定され、計算が複雑になりましたが、ボタン1つでデータが更新できるので助かっています」と満足げだ。
西本氏は「帳票の構成の細かい部分についてはもう少し調整していきたい」としながらも、バージョンアップで使い勝手がより向上したと語ってくれた。
「購買伝票は細かいものがたくさんありますが、科目別に集計できるので目的のデータが簡単に探し出せます。また、フロントからデータが自動的に流れてくるので、お客様のお名前や企業名などを入力し直す必要がありません。同じ会社の方々が利用してくださることが多いので、請求書の複写機能も重宝していますよ」(西本氏)
ホテル業の本丸というべき宿泊予約でも、システムは大いに役立っている。例えば、同じ予約でも確定予約と仮予約がある。特に団体客はキャンセルすることが少なくないという。稼働率を常に100%にするには、キャンセルを見越した意図的なオーバーブッキングのテクニックが問われるのだ。そこで、システムが提供するデータを元に小林氏が辣腕を振るうことになる。
「予約の采配は、ホテルマンにとって一種の“勝負”です。でも、根拠がなければ勝負に出られない。システムのリニューアルによって、団体・個人の別や単価などいろいろな要素で、予約の状況を細かく把握できるようになりました。分析の切り口が多いほど、勝負の精度が上がってくるのです」(小林氏)
今後の展開
波状的にシステムを活かしたい!
創業からスタッフとともに走り続けてきたシステムではあるが、小林、伊藤、西本各氏とも、「今まで以上に活用の度合いを深めていきたい」と口を揃える。特に顧客システムの充実が欠かせないと語る西本氏は、「一度泊まられたお客様の好みはデータに記録しています。お部屋に加湿器を置くか、枕の種類は、喫煙される方か、あるいはタバコのにおいに敏感な方か……。データを参照することで、きめ細かいおもてなしができるのです」と、サービスのクオリティを保つためのシステムの価値を示唆した。
伊藤氏も、「表面的に笑顔でいても、対応が機敏でなければお客様の信頼は得られません」とホテルマンの矜持をのぞかせる。「サービスというソフトを充実させるために、武器であるシステムをより強固にしたい。宿泊・宴会・顧客システムから確実なデータがバックヤードに下りてくることで、会計・人事給与システムともに、機能が波状的に活きてくると思います」(伊藤氏)。
「究極的には、素人でも稼働率を100%にできるシステムが理想」と語るのは小林氏である。客室の予約を埋めていく作業は、高度な経験知に基づく勘の世界だ。そこでいかにシステムのサポートが得られるかは死活問題につながる。「このシステムは、今以上に判断のための材料をもたらしてくれるはず」と語る。
繊細かつ頼りがいのあるもてなしの精神と、稼働率を極限まで高めるシビアな勝負の世界。優れたホテルには、これらの相反する要素が不可欠だ。
利益を追求するからこそ、ぜいたくでゆとりある空間が提供できる。細やかな心配りがあるからこそ、長く愛されるホテルとして安定した経営を維持できる。この両方の要素を支えるものが、「HOTELCLERKS/ef」であり、「GLOVIA-BP」なのだ。
【営業からの一言】
株式会社富士通九州システムエンジニアリング 畑中 義孝さん
東京第一ホテル錦様は、ホテルにお越しになるお客様(ゲスト)に対して、きめ細やかな気配りとサービスの提供に大変こだわっておられます。ホテルシステムへの要求も、単に履歴を蓄積するだけではなく、ゲストの趣味・趣向に応えていくための強力な営業支援ツールとしての素早いレスポンスが求められております。
ホテル様のニーズが高いレベルである分、私共、システムを提供する側も、かなり熱を入れてシステム作りを行って参りました。
総合ホテルパッケージ「HOTEL CLERKS/ef」と会計・人事給与パッケージ「GLOVIA-BP」
を活用して、常にホテル様の目指す“きめ細やかなゲストサービスの提供”に少しでもお役に立つビジネスシステム作りという思いでサポートしております。
【名古屋錦開発株式会社様 会社概要】
| 所在地 | 愛知県名古屋市 |
|---|---|
| 代表取締役社長 | 花井 保彦 |
| 設立 | 1994年12月 |
| 売上高 | 非公開 |
| 従業員数 | 50名(平成17年12月現在) |
| 事業内容 | ホテル・宿泊業 |
| ホームページ | 東京第一ホテル錦ホームページ |
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