セキュリティを強化して効率的な輸送を実現する
デジタルタコグラフで位置情報と運行状況を連携

社屋外観
ラッキー運輸株式会社様 導入事例
アミューズメント機器の物流は、一般の運輸業とは違い厳しい管理が要求されます。
車両の集中管理と更なるセキュリティの強化を図ることで、より一層の輸送力・安全性の向上を実現できました。
[ 2006年4月18日掲載 ]
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| 業種: | 物流 |
| ソリューション: | 運行支援システム |
| 製品: | TRIAS/TR |
北海道札幌市に本社を置くラッキー運輸株式会社様。その創業は1969年にさかのぼる。当初は通常の運送業務を手がけられていたが、1995年ごろからパチンコ機・パチスロ機などのアミューズメント機器の物流に特化された。現在では、道内の740軒ほどのパチンコ・パチスロホールと、群馬・名古屋・大阪などの遊技機メーカー40社について、いずれも約9割と取引を持つに至り、業界最大手の企業として君臨している。
輸送する新品のパチンコ機は約12万台、パチスロ機は6~7万台という。中古品約10万台を含めると、年間取り扱い台数は30万台近くに上る。所有トラックは51台あり、運行管理だけでもかなりのボリュームだ。そんなラッキー運輸株式会社様が、輸送のいっそうのセキュリティ強化を図るために導入されたのが、車載ステーションと連携した運行支援システム「TRIAS/TR」である。
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 車両の位置情報だけでなく、ドライバーの運転記録も正確に把握したい! | ロジティクスソリューショ TRIAS/TR を活用することで解決できた。 | ||
| 2 | 荷台の扉の開閉状況を把握し、セキュリティを強化したい! | |||
導入の背景
厳密な運行管理と高度なセキュリティを実現したい!

三國 治氏
ラッキー運輸株式会社 代表取締役
パチンコ・パチスロ事業は許認可制で、ホールに置く遊技機には1台ごとにシリアル番号が付けられている。ホールが新しく営業を始めたり、遊技機を入れ替えたりする際には、警察によってこのシリアル番号がチェックされ、間違った番号のパチンコ台には営業許可が下りない仕組みだ。
代表取締役の三國治氏は、「同じものに見えるけれど、1つひとつがユニークであるという意味では、パチンコ台はお札と似ています。1台1台をしっかり管理したうえで期日までに指定のホール様に届けるわけですから、一般の運輸業とは異なる非常に厳しい管理が要求されるのです」と語る。どの車両が今どこにいるかという位置情報の把握は、緻密な輸送管理体制を敷くうえで不可欠の課題であった。
また、システムで記録した運行状況をドライバーの評価にもつなげたかったという。デジタルタコグラフを導入すれば、スピードや走行時間などが数字で記録される。携帯電話などでドライバーと情報をやりとりするより、はるかに正確で客観的なデータが入手できるというわけだ。
さらに、遊技機の改造を防ぐ高度なセキュリティ機能も必要とされていた。暴力団関係者などが輸送トラックを止めさせて、荷台の遊技機に意図的な改造を施すという事例も国内で起きていたため、車両そのものの安全対策が問われた。
「メーカー様、ホール様から製品をお預かりして運ぶ以上、安全管理は万全にしたいと考えました。当社では全車両、1台あたり1億円の荷物保険にも加入しています。遊技機の運搬に携わる者として、車両の状況をどこまで厳密に管理できるかは大きな課題なのです」(三國社長)。
加えて、ホールでは夜中の新台入れ替え作業が珍しくない。そのニーズに応えるために、ラッキー運輸株式会社様では24時間365日の営業体制が敷かれている。管理は厳密に行いたいが、昼夜を問わずモニターをチェックすることは事実上不可能だ。管理サイドの人員を増やし、人件費を大きくすることにもなりかねない――。そこで白羽の矢が立ったのが、TRIAS/TRであった。
システムの概要
高度なニーズを満たしてくれるパッケージがここに
「TRIAS」は、ITテクノロジーを駆使した情報システムにより、輸配送業務の効率化、品質向上を実現するロジティクスソリューションである。輸送ステージにあわせた情報の連携が可能で、ラインナップは運行支援システム「TRIAS/TR」、動態把握システム「TRIAS/MC」、配車支援システム「TRIAS/DP」、運送管理システム「TRIAS/OA」の4種がある。
ラッキー運輸株式会社様が導入されたTRIAS/TRは、「事故撲滅」「経費削減」「高品質輸送」の実現を掲げるシステムだ。車両ごとにデジタルタコグラフ機能を持った「車載ステーション」を搭載し、位置情報を正確に把握できる。また、ドライバーに操作の負担をかけることなく運行状況の情報を収集できるため、帰社後の日報記入の手間も軽減する。
客観的には見えにくい運行状況を数値化できるので、安全管理はもちろん、より燃費のよい運行を指導することでガソリン代や人件費も削減でき、輸送品質が向上するというわけだ。
「導入にあたっていろいろなシステムをよく調べましたが、条件を満たしてくれるものはTRIAS/TRだけでした」と、三國社長は当時を振り返る。
「車両の位置情報を把握するだけなら他にも商品はあるし、半値程度で手に入ります。だけど、車両の動作状態やドライバー評価のための基礎データは得られません。それでは安全性や管理面で意味がない。デジタルタコグラフと位置情報が連動していることも大きかったですね。国土交通省の認証を得ていて信頼性が高いこと、運転日報の入力作業も減らせること、そして車両に直接接続できる使い勝手のよさにも惹かれました」(三國社長)
さらに、セキュリティ対策としてカスタマイズも施した。荷台の扉の開閉状況をセンサーによって記録し、そのデータを位置情報とリンクさせるというものだ。これにより、ドアが開いた場所を厳密に特定することが可能になった。
導入の効果
事故ゼロ達成により、保険料率が70%ダウン!
TRIAS/TRが導入されたのは、2003年3月。2年半が過ぎた現在、その効果について、三國社長は「満足しています」と語る。
以前は、ドライバーと無線や携帯電話でやりとりしていたため、所在地や納品までの時間を口頭で確認するしかなかった。それが数字によって厳密に管理できることになったことは大きいという。「昼夜を問わない営業体制であっても、正確に履歴が残るのがうれしいですね。速度オーバーや長時間のアイドリング、急加速・急減速については指導書や警告書が自動で出ますし、燃料の消費量までグラフ表示してくれるのがありがたい」(三國社長)。
扉の開閉状況のセンサー感知機能についても、犯罪の防止に役立っていると三國社長は見る。実際に改造が発覚したことはないというが、山中などで扉を開けてもただちに場所を特定できるため、大きな抑止力となる。このセンサーがあるからといって運賃を上乗せできるわけではないとしつつも、三國社長は「北海道内で動く新規アミューズメント機器の8割をカバーするほどのシェアを獲得できているのも、信用があってのことだと思います」と語った。
安全な運行管理により、近年は事故ゼロも達成した。これによって、保険料率は70%ダウンとなり、コスト削減も果たしている。「自動車保険と貨物賠償責任保険の二本だてで、車両一律1億円を適用しています。無事故は当たり前とはいえ、このところの原油高でコストも逼迫していますから、保険料が下がるのは助かります」(三國社長)
TRIAS/TR導入によってIT化もいっそう推進された。2004年11月には、無線ICタグを活用した倉庫管理システム「AMLS(Amusement Machine Logistics System)」を構築。2万5000台以上の遊技機を収容できる巨大な流通センターも建設した。
三國社長は、「緻密な単品管理が可能になり、インターネット経由でお客様が商品のありかを確認することもできるようになりました。お客様の安心も大きくなったし、問い合わせの連絡が減ってスタッフもより効率的に動けるようになったんです」と胸を張る。
優れたIT活用は高く評価され、経済産業省が設置する「IT経営応援隊」が主宰する「IT経営百選」の優秀賞を受賞。さらに、ASPとしてAMLSを業界に広く提供する事業も手がけられている。ツボを押さえたIT活用術は、業界や規模を超えたさまざまな企業にヒントを与えてくれそうだ。
将来の展望
正しいIT投資で、はかりしれない価値を得る!
TRIAS/TR導入当初は10台程度だった車両も、現在は約5倍に増えた。もちろん、そのすべてにTRIAS/TRが搭載されている。「ドライバーの数も増えていますから、スピードの増減の記録を残すことで安全やコストダウンへの意識づけになっています」と三國社長。キャパシティが大きくなる中で、管理する人材を増やすか、ツールに投資するかは経営者の判断次第だが、システムなら間違いがないうえに効率化も図れることが魅力と説く。
三國社長の目は、10年後、20年後の未来を見据えている。北海道では排ガス規制はないものの、東京都と近県の規制実施にあわせて、不適合車をすべて適合車に入れ替えた。「いずれ必ず投資が必要になる」と見越したものには、惜しみなく投資するのが三國社長のスタイルだ。そして、そこから得られるアウトプットは、会社の信用となり、財産となる。TRIAS/TRによる安全性しかり、AMLSのASPサービスしかり。
今後は、できればTRIASとAMLSを連動させ、業務のシステム化を万全に固めたいと三國社長は語る。経営の本質はアナログからデジタルに時代が変化しても、何百年も変わらない。お客様のためになって、なおかつ自分たちもお金が得られるもの――そんな環境作りにITを役立てたいと持論を語る。
「便利なシステムができれば、お客様との間に強い絆ができて、競争相手の入る余地もなくなるはずです。正しいIT投資からは、“信用”や“強気の姿勢”など、数字に還元できない、はかりしれない価値が得られるのです」(三國社長)。
その言葉には、北海道エリアにとどまらない、日本のアミューズメント業界の流通を確かな技術で支える自負と誇りがにじんでいる。
運行支援システムの考え方
車載端末と運行支援パッケージを用いて、事務作業効率化、安全・経済運転の向上、輸送品質の向上などを支援し、トータルコスト削減を実現するシステムです。

【ラッキー運輸株式会社様 会社概要】
| 本社 | 北海道札幌市 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 三國 治 |
| 設立 | 昭和44年12月 |
| 売上高 | 11億7000万円(平成16年8月期) |
| 社員数 | 52名(平成17年11月現在) |
| 事業内容 | トラック運送事業 |
| ホームページ | ラッキー運輸株式会社ホームページ |
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