鶴丸海運株式会社様
現在&未来の社員と心をつなぐコミュニケーション
-e-learningとASPサービスを利用した内定者教育-
[2004年 掲載]
大正10年の北九州市、街中が石炭事業で華やかだった頃、鶴丸海運株式会社 様は海上運送事業を専門とする企業として創業された。輸送の形態が日々変わりつつある中、船だけ陸だけでは顧客のニーズに答えられない、と切れ目の無い輸送を目指し、創業以来長い歴史によって培われたノウハウによって海・陸・空・日本全国あるいは海外へと物流の総合的なサービスを提供されている。今回、鶴丸海運株式会社 様は社内の情報共有化と事務処理軽減を図るためグループウェアを、また次年度入社予定者とのコミュニケーション図るためe-Learningを導入された。
事業所=1企業で独立採算方式

則松 寛信氏
鶴丸海運株式会社 総務部次長
「自主独立の経営方針が当社のモットー。各部門が独立採算性を持って仕事をしています。」と 総務部 次長 則松氏は語る。一人ひとりが自立しなさい、という意味でもあるが、鶴丸海運株式会社 様では他の企業にはあまり見られない企業体系をとられ、事業所=1企業という位置付けでそれぞれ独立した業務を行っている。たとえば社内銀行という制度。本社と事業所は社内の銀行取引という形態をとり完全な独立採算性で行なわれている。「各事業所が設備投資をしたり運転資金がマイナスになれば、本社が貸し付け、金利をとるというシステムです。ですから社内倒産もありえるんですよ。」(則松 氏)
事業所=1企業という企業形態であるため、基幹システムも個々のニーズにあった個々のシステム、ということで事業所単位で構築されている。しかし、全ての仕事は財務につながるという考えのもと、本社と事業所を結ぶ会計システムだけは30年以上も前にいち早く構築され、現在のキャッシュフロー会計が既に行われていたという。当時は雑誌にも取り上げられたほど。「月末締め・翌月2日には決算がでます。いち早く数字を掴むことは早期問題解決につながるのです。」(同氏)
事業所間で情報共有

柳原 真二氏
鶴丸海運株式会社 管理部課長
会計システムは完璧に運用されているが、情報の共有に関しては全く気にしていなかったという。「港湾も海上も陸上もそれぞれが違う仕事をし、取引先もそれぞれに違うため、業務そのものに対する情報を共有する必要性がありませんでした。ですから情報の共有化という点においては遅れていたと思います。」(管理部 課長 柳原氏)。とは言っても社内で共有しなければならない情報は必ずある。これまで本社部門の社内文書は紙での回覧を行い、各拠点への連絡及び通達事項については電話とFaxを使用されていた。今回、情報の共有化を推進しよう!と経営トップの深い理解を得て、イントラネット型グループウェア MyWeb Standard Edition を導入、情報伝達のスピードアップと正確な連絡方法の確立、さらに情報発信にかかるコスト削減を実現されている。
MyWeb Standard Edition の中でも掲示板と個人伝言板がよく使用されているという。「掲示板は通達や社内回覧文書が主ですが、最近は企業信用情報も掲載しています。例えばA社が倒産しました、という情報を得た際、うちの会社と直接関係が無ければ、回覧も個別にも情報提供はしていませんでした。けれど、A社の関連企業のB社と取引をしている人がこのことを知れば、見る人が見るとピンときて早急に対処できるのです。」(柳原 氏)また個人伝言板は「会議開催通知など特定の人だけに情報を流す場合、簡単に一括して送れ、E-mailと違い全員に伝わったかどうかの開封確認ができるため大変便利でよく活用してます。」(柳原 氏)
導入にあたっては、パソコンに不慣れな人が多く基礎からの教育に少し時間がかかり苦労したが、経営トップ自ら率先して活用する環境を整えられたとのこと。今まで本社と各事業所という縦のラインだけであったが MyWeb Standard Edition の導入により事業所同士の横での輪を広げつつあるようだ。

未来の社員とコミュニケーション

中野 義勝氏
鶴丸海運株式会社 管理部係長

三原 隆行氏
鶴丸海運株式会社 管理部
コミュニケーション強化は社内だけにとどまらない。次年度入社予定者(内定者)とのコミュニケーションもinterlerdge ポータルサービス(e-learning)の導入により、入社前から親睦を深めていらっしゃる。
通常、内定決定後から入社式の間、内定者の方々には企業からのアクセスは少なく、入社後、研修が行われたり、教育を受けるのが一般的である。鶴丸海運株式会社 様では、少しでも早く会社にも業務にも慣れていただこうとe-learningを利用してExcelとWordのオンライン学習を実施したり、また掲示板を利用して内定者同士のコミュニケーションも図れるよう工夫されている。
「導入当初は内定者も緊張しているせいか掲示板にあまり書き込みはなかったのですが、定期的に話題を提供しコミュニケーションが途切れないよう心がけたので、入社時に初めて顔を合わせても違和感なく気軽に話ができるようです。」と語る 管理部係長 中野氏。
導入にあたっては苦労された面もある。「高校生に関しては、卒業するまで直接企業とのやりとりは禁止されているので、まず学校の許可が必要です。また、オンライン教育になるとセキュリティの関係上、学校に設置されている生徒用のパソコンは利用できません。先生に協力していただき、冬休みの間、先生用のパソコンで学習していただきました。」(中野氏)
苦労の甲斐もあり、内定者の反応も上々である。「会社に対しての質問も気軽にWeb上でできるので使いやすいし、他の会社ではここまでしてもらえない。」「掲示板でまだ見ぬ同期のキャラクターをある程度知ることができ、すぐ親しくなれました。」などなど。
業務上必要なExcel・Wordのレベルの均一化ができ即戦力となる、また入社前の不安な気持ちを少しでも和らげ社会人としての心構えも備わる、 これが鶴丸海運株式会社 様の戦略的人材育成なのである。

今後の展開
MyWeb Standard Editionやinterlerdge ポータルサービスの導入で、全社での情報共有や、効率よい人材育成を実現された鶴丸海運株式会社 様。更なる利便性の向上を目指し、昨年、社内ネットワークの通信速度も大幅に改善されている。
これから検討されていることは?との問いに「次は、社員向けのパソコン講習を考えています。」(中野氏) e-learningは一人ひとりのやる気も大事。掲示板を積極的に活用すれば、顔は見えなくてもコミュニケーションがますます広がり、学習も楽しくなるのではないでしょうか。
【会社概要】
鶴丸海運株式会社
- 所在地: 北九州市若松区本町
- 代表者: 代表取締役社長 鶴丸 俊輔
- 年商: 150億円
- 従業員数: 360名
- 事業内容: 海上運送業、内航海運業、港湾運送事業、貨物自動、車運送事業、倉庫業など総合物流業
- ホームページ: 鶴丸海運株式会社ホームページ
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