株式会社 鳥取県食 様
おいしいお米を鳥取から全国に
-氷温技術でお米に付加価値、専用パッケージで業務に付加価値-
[2003年 掲載]
鳥取県で生まれた氷温技術をお米に応用し、おいしいお米を全国の食卓にお届けする 株式会社 鳥取県食様は、鳥取県の米穀卸協同組合から発展し、鳥取県を営業基盤としつつ、近年、県外へ取引を拡大しつつある。県外への通販での取引の拡大の他にも、食糧法の改定、量販店取引の拡大、トレーサビリティ管理の要求など経営環境は徐々に変わってきている。こうした変化に対応すべく、従来、オフコン上で行っていた販売管理業務をパソコンベースのシステムに置き換え、売上構成比の把握や食糧庁への報告を迅速にできるようにし、経営のスピードアップを図っている。
付加価値販売と薄利多売の両方を追う
氷温技術とは、生物を凍る寸前で眠らせる技術であり、氷点下でありながら未凍結の温度「氷温」にすることで、生物に体内から「不凍液=おいしさの素」を出させる技術である。この技術を利用して作られた「氷温米」は、通常米に比べて、鮮度の保持期間が延ばせる上に、糖やアミノ酸が増加して旨味が増し、粘着性、弾力性などの物性も向上する。「他社にない付加価値を付けた氷温米を通販などで拡販することと、従来からの得意先であるスーパー、量販店向けにリーズナブルな価格の商品を開発していくことが我々の経営戦略です。」と常務取締役の熊谷氏は語る。
米穀卸向け最新パッケージを導入
鳥取県食様の業務の大まかな流れは下図のようである。業務のインフラである販売管理システムは、従来から米穀卸売業専用のパッケージを使用していたが、今回、同じパッケージのオフコン版からパソコン版に更新した。従来のパッケージは、全国食糧事業協同組合連合会様、弊社パートナーである扶桑電通株式会社様、弊社で開発したものであるが、開発以来8年を経過しており、いくつかの課題が出てきていた。例えば、商品別売上管理表を作る場合、一旦、売上表を紙に出力し、それをEXCELに再入力する必要があった。また、3か月分の売上データしか保存できないという容量の問題があり、必要なデータは印字して紙で保管する必要があった。さらに、支店とのデータのやりとりは手作業で行っていたので、本支店の残高が合わなかったり、在庫数の同期がとれず、モノがないのに売ってしまうことも発生していた。こうした状況から、経営のスピードを上げていくためには、情報システムのレベルアップが必要との思いを強くされていた。
新しいシステムでは、データの分析・加工がスムーズに行えるようになった。あるスーパーの店舗ごとの売上を見たり、必要なら何月から何月までといった範囲指定を行うことも簡単にできる。本店と支店とは専用線でつながり、リアルタイムに支店のデータも更新されるようになったので、正確に在庫を把握できるようになった。また、データの保存はCD-ROMにでき、EXCELなどパソコンソフトとの連携が容易になり、作業効率は大幅に向上した。
「経営は数字がすべてです。いかに早く数字をキャッチしていくかが問題です。売上がそれほどは伸びない状況のなかで、例えば、安ければ売れたか、経費はどれくらいかかったかなどを素早くキャッチして経営に活かしていく必要があります。今回のシステムはそのベースとなるものです。」と熊谷常務は語る。
なお、このシステムの導入費用、構築費用、ハード・ソフト費用含めた全体のリース料は、以前の約3分の2になっている。

今後の展開~トレ-サビリティ管理~
牛肉のBSE騒動やブランド米の偽装表示事件もあり、トレーサビリティ管理への関心が高まってきている。どこの誰が生産者で、どこの農協に買い上げられ、どの卸業者でいつ精米されて消費者に渡るかを、数量管理しながらひも付けする。こうすることで、生産量に比べて販売量が多いといった問題が発生したときに原因をすぐにつきとめられるようになる。こういった世の中の動きに対応していくことが今後の課題である。
通常米から氷温米へ、県内から県外へ、オフコンからパソコンへと発展する鳥取県食様は、原価や利益という数字の管理をしっかりと行いつつ、トレーサビリティ管理といった時代の要請に柔軟に対応されていくことでしょう。
【会社概要】
株式会社 鳥取県食
- 代表者: 代表取締役 北村 龍一郎
- 本社: 鳥取県倉吉市
- 設立: 1986年3月
- 資本金: 80,000千円
- 売上高: 28.8億円(2003年3月)
- 従業員数: 23名
- 事業内容: 米穀の売買、とう精、麦、雑穀、飲料食品、飼料などの売買
- ホームページ: 株式会社 鳥取県食 ホームページ
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