Fujitsu The Possibilities are Infinite

 

カエルを食べてしまえ!

ブライアン・トレーシー(著)、門田 美鈴(訳) ダイヤモンド社

今回は、成功するための秘訣を説いた本のご紹介です。
著者は、高校中退後、肉体労働から勤め始めてセールスマンになり、大会社の重役に上り詰め、とうとう億万長者になった人物です。


サマリー

格言がある。
「朝一番に生きたカエルを食べれば、その日の最悪事はもう終わったと安心してすごすことができる」というものだ。

カエルとは、最も難しく重要な仕事のことだ。今やらなければどんどん後回しになるが、やればあなたにとって大いにプラスになる仕事のことである。

もし、2匹のカエルを食べなければならないなら、醜いほうから食べるべきだ。つまり仕事は、より難しく大変なほうから取り掛かるべきなのだ。

そのとき座り込んで、カエルを眺めたりしてはいけない。何も考えずに真っ先に食べるべきだ。


成功する人は普段から「行動志向」の人だ。しかも自分にとって重要な仕事にまい進し、やり終えるまでわき目もふらずに仕事をする人だ。

多くの人が「ああしたほうがいい」「こうしたほうがいい」と言う。そして延々と会議を続け、すばらしい計画を作る。しかし誰もそれを実行しようとしない。

天才的だが口ばかりの人より、並だが常に物事に優先順位をつけ、重要な仕事をきちんとこなす人のほうが成功する確率はずっと高い。

最も重要な仕事にすぐ取り掛かる習慣がつけば成功は間違いない。幸いそれは繰り返し実践することで習慣になる。あとは自動的に容易に行えるようになる。


まず「自分が何を望んでいるか」をはっきりさせる。行動する前に目標をたてるのだ。そして計画をたてる。いずれも書き出しておくことが大切だ。

仕事には優先順位をつける。その時、基準にすべきは結果だ。プラスであれマイナスであれ、自分の生活や仕事にどれだけ大きな結果をもたらすかが重要だ。

活動の20%が成果の80%をもたらすと言われている。だから上位20%の仕事に専念すべきだ。

もちろん知識と技能はあるほどよい。特に自分にとって重要な仕事に関するものについては日ごろから訓練して身に付けておくことも大事なことだ。


自分が得意なものは何だろうか?それを見極め、全身全霊で打ち込むことを進める。それが成功への第一歩だからだ。

もし何かが目標達成の足を引っ張るようなら、それを見極める。そしてそれをできるだけ取り除く努力をする。

もし問題が大きく、しかも複雑なら、細切れにして一つずつ片付けていけば良い。大きいカエルを飲み込むには、細かくして一つ一つ飲み込めばいいのだ。

なお自分を追い込むことも大切だ。しかし、それは難しい。これは一つの提案だが「明日から1カ月休暇を取る」と仮定して、行動してみてはどうだろう。


自分を奮い立たせるには、常に自分の良い点を探すことだ。「問題」そのものでなく、その「解決策」に目を向けることが大切なのだ。

あらゆることをする時間は無い。しかし最も重要なことをする時間は十分あるはずだ。ならば重要でないことを後回し、重要なことをする時間を作るのだ。

あなたにも心身ともに最大限の力が発揮できる時間帯があるはずだ。その時間に最も重要で難しい仕事をすることだ。休養もたっぷりとっておく必要がある。

なお、仕事は完全にやり遂げるまで中断してはいけない。これを習慣にすることが最大限の仕事をこなし、大きな成果を挙げるカギなのである。

コメント

本書は成功するための秘訣を説いた本である。著者は、高校中退後、肉体労働から勤め始めてセールスマンになり、大会社の重役に上り詰め、とうとう億万長者になった人物である。

本書は、取り掛かることでより大きな、影響のある仕事をカエルに例える。そして仕事の“質”に着目し「難解でも影響力の大きい仕事を先にやってしまえ!」と提案する。

普段、我々はどちらかと言うと仕事の「質」より「数」に着目している。例えば、やるべきことを手帳に書き、終わったら消していく人は多いだろう。

消すことには達成感があるため、次第に予定を消すこと自体が目的になる。こうなると、できるだけ多く消そうと、無意識に簡単な仕事から手をつけるようになる。

そして、一日の終わりに8割ぐらい消えていると「今日はよくやった」と満足する。

ところがよく見ると、残りの2割にカエルが残っている。こうして次の日もその次の日も、朝から同じカエルが手帳の上に居座ることになる。

ビジネスパーソンにとって、代表的なカエルはプレゼンテーションの資料を作ること、企画書や提案書を作ることなどではなかろうか?

一方、最近どこのオフィスでも頭の痛い「オタマジャクシ(=雑用)」の代表は、何であろうか?それは、メールの返事を書くことではないだろうか?

下手をすると「メールを書いて一日が終わった」ということが起きる。悪いことにメールは、返事を書くと返事が来る。そうして際限無いメールのやりとりが続く。

最近、即答がマナーになっているだけに、メールを読んだり、書いたりすることを我慢するのは相当なストレスである。こうして、いつからか我々の毎日は、要返信メールに追われる日々になってしまった。

本書を読んでから、試しにメールに即答することをやめてみると確かに、時間に余裕ができた。今日は思い切ってメールへの返信を我慢して、朝からカエルと格闘してみてはいかがだろうか。

記事提供:藤井 孝一ビジネス選書&サマリー