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短期売買商品に関する新制度
Q
【短期売買商品】
平成19年税制改正で短期売買商品の譲渡損益や時価評価損益に関する制度が創設されたとのことですが、具体的にはどのような制度を指すのでしょうか。
A
【譲渡損益及び時価評価損益の益金又は損金参入制度】
短期売買商品とは、法人が短期的な価格の変動を利用して利益を得る目的で取得した資産(有価証券を除く)で次に掲げるものをいいます。
- 法人が取得した金、銀、白金その他の資産のうち、市場における短期的な価格の変動又は市場間の価格差を利用して利益を得る目的(以下、短期売買目的)で行う取引に専ら従事する者が短期売買目的でその取得の取引を行ったもの(以下、専担者売買商品)。
- 法人が取得した金、銀、白金その他の資産のうち、その取得の日において短期売買目的で取得したものである旨を帳簿書類に記載したもの(1.の専担者売買商品を除く)。
- 適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格事後設立により被合併法人、分割法人、現物出資法人又は事後設立法人(以下、被合併法人等)から移転を受けた資産のうち、その移転の直前に被合併法人等において1.又は2.に掲げる資産とされていたもの。
これらに該当する棚卸資産について平成19年改正において制度が創設されました。
第一に短期売買商品の譲渡損益の額の計算方法に関する規定です。
まず法人が短期売買商品の譲渡をした場合には、その譲渡に係る譲渡利益額または譲渡損失額は、その譲渡に係る契約をした日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入することとされました。
また、新たにみなし譲渡に関する規定が設けられています。すなわち、法人が短期売買商品を有する場合において、短期売買目的で短期売買商品の売買を行う業務の全部を廃止したときは、その短期売買商品をその時における価額により譲渡し、かつ、短期売買商品以外の資産をその価額により取得したものとみなして、各事業年度の所得の計算を行なうこととされました。
第二に短期売買商品の時価評価に関する規定が創設されました。
法人が事業年度末において有する短期売買商品については、時価法により評価した金額をもって、その時における評価額とすることとなりました。そしてその短期売買商品に係る評価益又は評価損は、資産の評価益の益金不算入又は資産の評価損の損金不算入の規定にかかわらず、当該事業年度の益金の額又は損金の額に算入されることとされました。
この短期売買商品に関する制度の創設は、会計基準において新たに「棚卸資産の評価に関する会計基準」が制定され、平成20年4月1日以降に開始する事業年度から適用されることに合わせたものと考えられます。
棚卸資産においても、短期で売買を繰り返して利益を獲得する、いわゆるトレーディング目的である商品などについては、すでに税制が整備されている売買目的有価証券と同じ趣旨の税制を設けるべきという観点からこの制度が創設されました。
この短期売買商品に係る制度は、平成19年4月1日以後に開始する事業年度において取得する資産から適用されることになっています。
(参考文献)
国税庁ホームページ「平成19年度 法人税関係法令の改正の概要」
公認会計士 藤田 博司
[2009年1月9日 掲載]
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