Fujitsu The Possibilities are Infinite

元のページへ戻る

  1. ホーム >
  2. ITサービス、ソリューション >
  3. 中堅企業のための経営支援情報 >
  4. 最新実務情報 >
  5. 最新税務Q&A >
  6. 贈与された資産を後に譲渡した際の譲渡所得について

最新税務Q&A

贈与された資産を後に譲渡した際の譲渡所得について

Q

私は、ゴルフ会員権を300万円で売却したため譲渡所得の申告が必要になりました。この保有していたゴルフ会員権は、私の父親が10年前に1,500万円で購入したものであり、4年前に父親からその会員権の贈与を受けていました。私はこの会員権を取得した後、会員権の名義を書き換えるため名義書換料150万円を支払いました。本年分の所得税確定申告書において、譲渡所得を短期あるいは長期いずれの譲渡所得として、いくらの所得金額として申告すべきでしょうか。

A

長期譲渡所得として
△1,350万円{300万円-(1,500万円+150万円)}
の申告になります。

所得税法が、贈与時点での譲渡所得金額を繰延べ、受贈者が当該資産を譲渡する機会に課税することとした理由は、贈与により所有権が移転する場合には、移転時点における資産の客観的な価額が移転の対価として具現することはなく、贈与者における資産の増加益が顕在化しないのであるから、その時点では清算を行わず、後日、受贈者増加益を顕在化するような譲渡行為をした時点で清算を行うこととしたものです。

今回の場合、貴殿が当該資産を譲渡した場合の譲渡所得金額は、保有期間に係る増加益に父親の保有期間に係る増加益を合わせたものを越えて所得として把握することは予定していません。貴殿が父親から資産を取得するための付随費用の額は、貴殿の資産の保有期間に係る増加益の計算において「資産の取得に要した金額」として収入金額から控除されるべき性質のものです。
従って名義書換料の150万円は、貴殿の譲渡所得の金額において「資産の取得に要した金額」に当たるものとして控除して計算します。

所得税法60条(贈与等により取得した資産の取得費等)を読むと、個人の贈与等に取得したものが、その後当該資産を譲渡した場合には、その者が当該資産に係る贈与者の取得費及び所有期間を引き継ぎ、当該贈与者の取得費のみが「資産の取得に要した金額」として総収入金額から控除する対象となるようにと読み取れます。
最高裁でこの60条の規定は、資産の増加益に対する課税の繰延べにあるとしています。従って、受贈者の譲渡所得の金額の計算において、受贈者の資産の保有期間に係る増加益を合わせたものを越えて所得として把握することを予定していません。このことは、受贈者と贈与者の各保有期間についてそれぞれ別個に当該資産増加益が算定されることとなります。
貴殿がこの名義書換料を支払わなければ会員権の所有をできなかったというコストを負担している以上、増加益(今回は損)の計算から控除し得ると判断したものです。

税理士 藤田博司
[2009年9月10日 掲載]


関連記事

記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。

中堅企業のための経営支援情報に関するご質問

 電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン

受付時間 9時~17時30分 (土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)

 Webでのお問い合わせはこちら