Fujitsu The Possibilities are Infinite

元のページへ戻る

  1. ホーム >
  2. ITサービス、ソリューション >
  3. 中堅企業のための経営支援情報 >
  4. 最新実務情報 >
  5. 最新税務Q&A >
  6. 有価証券の評価損が認められるか否かの判断について

最新税務Q&A

有価証券の評価損が認められるか否かの判断について

Q

当社は、平成20年事業年度末においてアメリカの子会社であるA社の発行済株式総数の98.98%にあたる292,000株を保有(非上場で相場のない株式)し、その帳簿価額は2億2百万円です。

なお、保有する292,000株のうち100,000株については、債務超過の状態にあったA社が平成20年事業年度初頭に行った増資の全部を取得(この増資により取得した株式に要した金額は1,000万円)したものです。

ところで、法人税法33条2項に掲げるその他政令で定める事実として、有価証券につき以下の事実が掲げられていると思います。

<法人税法施行令68条1項>二 有価証券 次に掲げる事実

イ) 上場有価証券等の価額が著しく低下したこと
ロ) イに規定する有価証券以外の有価証券について、その他有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化したため、その価額が著しく低下したこと
ハ) 内国法人について会社更生法等の規定による更生計画認可の決定があったことによりこれらの法律の規定に従ってその有価証券につき評価換えをする必要が生じたこと
ニ) ロ又はハに準ずる特別の事実

上記政令を前提として、当社は上記の事業年度の確定決算において、A社の資産状態が著しく悪化しA社株式の価値が著しく低下した(1株当たりの純資産額がマイナス10万円強となっている)として、A社株式の帳簿価額を0円に減額するとともに、減額した金額を損金に算入する経理を行いました。このような、A社株式の評価損の計上は認められるでしょうか。(なお、当社及びA社の事業年度は4月1日から3月31日まで)

A

法人税法は資産の評価損の損金算入を原則として認めていないことから、例外である政令で定める事実については、その資産価値の減少を通常の予想を超えたものであって、その減少状態が、一時的あるいは回復の見込みがないとはいえない状態ではなく、固定的で回復の見込みのない状態ないしはそれに準ずるような状態であると解しています。

政令で定める事実のうち、有価証券の価額が著しく低下した状態というのは、その有価証券の資産価値が帳簿価額に比べ異常に減少しただけでは足りず、その減少が固定的で回復の見込みがない状態にあることを要するべきであることを意味します。

資産状態の著しい悪化についても、その悪化が固定的で回復の見込みがない状態にある場合に初めて著しく悪化したというべきであるとされます。

従って、本問の場合、増資当時(事業年度初頭)においてA社に対し少なく見積もっても増資の払込金程度の経済的価値を認めていたものと考えられ、このことから資産状態の悪化が事業年度末の時点で固定的で回復の見込みがない状態にあるとは言えず、A社株式の評価損の計上は認められません。

税理士 藤田博司
[2009年7月9日 掲載]


関連記事

記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。

中堅企業のための経営支援情報に関するご質問

 電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン

受付時間 9時~17時30分 (土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)

 Webでのお問い合わせはこちら