Fujitsu The Possibilities are Infinite

元のページへ戻る

最新税務Q&A

売上値引きか寄付金かの判断について

Q

当社はB社の子会社で鉄鋼業を営んでいます。鉄鋼の製造に使用する原料については、B社が商社から仕入れる形式をとっていますが、実際は当社がこれを直接商社から仕入れ、B社は、単に仕入代金の支払のための手形を振り出しているにすぎません。これを仕入金額と同額で当社に販売していました。
ところが、当社に赤字が見込まれるようになったことから、B社はこれに対する救済策として原料の売買価格を減額改定し、売上代金のうち1億円の値引きを行いました。
このB社が行った当社に対する値引きは、売上値引きとして認められるのでしょうか、認められないのであれば何に該当するのでしょうか。

A

売上値引きとは認められず、寄附金に該当します。
B社の御社に対するこの売上値引きは、売上品について量目不足、品質不良等があった場合に一定の具体的算定根拠に基づいて行われる通常取引における売上値引きとはその性質を異にするものです。ですので、売上値引きとして認められるものではありません。
法人税法では、法人が金銭その他の資産又は経済的利益の贈与又は無償の供与をした場合には、どのような名義であっても広告宣伝及び見本品の費用その他これらに類する費用といった営業経費に該当するものを除いては寄附金として取扱うことにしています。

B社の御社に対する売上値引きは、業績の悪化が見込まれるようになった救済措置として行われたものですが、倒産や解散が差し迫っているというような状況とは認められないため、経済的利益は無償で供与した性質を有するものとして、寄附金に該当することとなります。

倒産や解散が差し迫っているというような状況は具体的には次のような場合であり、寄附金としての取扱いをしません。

(1)子会社等を整理する場合の損失負担等

法人がその子会社の解散、経営権の譲渡等に伴い当該子会社等のために債務の引受けその他損失負担又は債権放棄等(以下損失負担等という。)をした場合において、その損失負担等をしなければ今後より大きな損失を被ることになることが社会通念上明らかであると認められるためやむを得ずその損失負担等をするに至った等そのことについて相当な理由があると認められるときは、その損失負担等により供与する経済的利益の額は、寄附金の額に該当しないものとします。

(2)子会社等を再建する場合の無利息貸付け等

法人がその子会社等に対して金銭の無償若しくは通常の利率よりも低い利率での貸付け又は債権放棄等(以下「無利息貸付け等」という。)をした場合において、その無利息貸付け等が例えば業績不振の子会社等の倒産を防止するためにやむを得ず行われるもので合理的な再建計画に基づくものである等その無利息貸付け等をしたことについて相当な理由があると認められるときは、その無利息貸付け等により供与する経済的利益の額は、寄附金の額に該当しないものとします。

御社の今回の場合は、単に赤字の発生が見込まれるようになっただけで、上記(1)、(2)のような状況は想定できないので、寄附金として取り扱います。

税理士 藤田博司
[2009年5月14日 掲載]


関連記事

記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。

中堅企業のための経営支援情報に関するご質問

 電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン

受付時間 9時~17時30分 (土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)

 Webでのお問い合わせはこちら