タンス株を譲渡した場合の取得価額
Q
昨年、亡くなった父から相続により上場株式を取得し、私の名義に書き換え後、直ぐにその株を売却しました。株券を証券会社に預けておらず、手元に保管していたので、今年確定申告をしなくてはいけません。父の取得時期と購入価額は不明ですが、母の話では5年以上は所有しているそうです。
税理士に頼まずに自分で申告をしようと思い税務署で配布されている「確定申告の手引き」を読んだのですが、読みなれていないので文字数に圧倒されています。
証券会社に支払う手数料は譲渡費用になるのだと認識しましたが、肝心の取得価額が分かりません。
この場合の取得価額を教えて下さい。
A
相続により取得した株式の取得価額は、被相続人であるお父様の株式の取得価額によるのが原則となります。
《原則》
以下の手順により取得価額を算定してください。
(1) 購入した証券会社が分かれば、過去10年以内のものでしたら証券会社の「顧客勘定元帳」で確認がとれます。
(2) (1)で不明な場合
日記帳やメモ書きのノート等で取得時期が分かる場合、その時期の相場を証券会社のデータベースや当時の新聞記事から把握してください。
そのときに、「〇〇年の〇月に取得」と取得の月だけしか確認がとれない場合には、その月の月中平均株価をもって取得価額を算定しても良いことになっています。
(3) (1)、(2)で取得時期が不明な場合
名義書換業務を行っている会社にお父様の名義になった日を確認し、その取得日をもって(2)と同様に把握してください。
しかし、お父様の取得した日の確認がとれない場合には、お父様の相続により名義を書き換えた日をもって(2)と同様に把握してください。
《特例》
平成13年10月1日における価額の80%相当額(1円未満の端数が生じた時には切り上げ)を取得価額とすることができます。
尚、この価額は国税局のホームページ上の確定申告コーナーで開示されています。
原則から導いた数字と比較して高いほうを取得価額にしてください。
(参考)
最近は、企業の組織再編が活性化しておりますので、合併や分割により平成13年10月1日に存在していた上場会社が、譲渡時には、別の上場会社に社名が変更していた、同じ会社でも株数が変わっていたりすることがあります。
この場合にも平成13年の10月1日の株価を使えますが、再編に伴い株数が変更になっている場合には、株価を修正してください。
例)
再編前 所有株数1株 1株あたりの単価200円 ・・・ 200円
再編後 所有株数2株 1株あたりの単価100円 ・・・ 200円
10月1日の1株あたりの価額 240円
譲渡した株数2株
240円×100円/200円=120円
120円×80%=96円(特例を適用した場合の取得価額)
税理士 岡田 桜
[2005年8月23日 掲載]
関連記事
- 1日でも遅れると不納付加算税!
- タンス株を譲渡した場合の取得価額
- 税金を滞納した場合の財産の差し押さえについて
メルマガ登録無料
記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。
