医療法人を設立した場合のデメリット
Q
私(医者)は個人病院を開業しています。顧問税理士より医療法人を設立したほうが良いと勧められるので今後法人設立しようか悩んでいます。
顧問税理士が試算したシミュレーションでは確かに法人設立後の私の所得税と住民税は減少します。良いことばかり言われると不安なので、法人設立後のデメリットを教えてください。
A
私が考える法人設立後の一番のデメリットは、社会保険の強制加入による社会保険料の負担増です。個人病院の場合は、社会保険の加入は任意であるため、加入せず国民健康保険と国民年金保険料を各自が納付するということも多いと思います。
しかし、法人設立後は今まで各自が負担していた社会保険料の半分を法人が負担することになります。加入するからといって、給料の手取りを法人負担分だけ減らすというのは従業員も不満が出てくると思いますので、実際は支払う給料の手取りは変えずに保険料の法人負担分だけ増えることになると思います。
| <例> | 院長の事業所得1,700万円 妻(青色専従者給与)600万円 従業員(勤務医を含む)給与 1,500万円 |
||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||
法人負担の費用が増えるということは、個人病院時代以上の理事長報酬は資金的に貰えないことになります。法人設立により所得税と住民税は確実に少なくなるので、その分出て行くお金は減りますが、節税以上に社会保険料の法人負担分でお金は出て行きます。
顧問税理士は、医療法人の設立により顧問料もアップ出来ますし、結びつきが強くなるのでメリットがあります。
医療法人設立の試算には必ず社会保険料の負担と、法人に引き継ぐ借入金の返済額を考慮に入れ、資金がショートしないかを顧問税理士によく相談してください。
税理士 岡田 桜
[2004年 掲載]
関連記事
- 新年会、忘年会が福利厚生費として全額認められない場合
- 医療法人を設立した場合のデメリット
- 医療法人を設立した場合のメリット
メルマガ登録無料
記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。
