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第5回 Q&Aで改正労基法をチェック!~有期労働契約編~

契約期間の切り替えのタイミングは?

Q1

現在1年間の労働契約を結んでいます。3年の契約に切り替えたいのですが、いつからできるのでしょうか?
また、有期労働契約を結ぶ場合は、必ず3年または5年にする必要があるのでしょうか?

A1

現在締結されている労働契約の期間が満了する時期が、法改正施行日の平成16年1月1日以降であれば、新しい契約を締結する段階で契約期間を3年間までとすることができます。

ここがポイント

このほか、労使間の合意があれば契約期間の終了を待つことなく、平成16年1月1日以降は契約を3年までとすることができます。この場合、現在の契約期間を延長とするのか、若しくは新しく契約を結び直すのかは労使の自由となっています。

また、今回の法改正の目的は、有期労働契約が労使双方にとってより良好な雇用形態の一つとして活用されることにあります。
ですから、企業内の雇用方針や人材活用戦略によって有期労働契約を締結すればよいため、その期間について必ずしも3年間、若しくは5年間とする必要はありません。

期間の定めのない契約を有期労働契約に切り替えることは可能?

Q2

現在期間の定めのない契約を結んでいる労働者(一般的に“正社員”など)を、有期労働契約に切り替えることはできるのでしょうか?

A2

従来期間の定めのない労働契約を締結していた労働者を有期労働契約に切り替えることは、許されないことになっています。このほか、これまで新規学卒者を期間の定めのない契約の労働者として採用することとしていた方針を、有期契約労働者のみを採用する方針に変更するなど、有期労働契約を期間の定めのない労働契約の代替として利用することは、今回の法改正の趣旨に反するためこれも許されません。

ここがポイント

満60歳を過ぎて定年を迎えた労働者を再雇用する場合や、本人との間に合意があった場合はこの限りではありません。

契約期間中の解雇は可能?

Q3

契約期間中に労働者を解雇することは可能ですか?また、労働者から契約期間中に退職を申し出ることはできますか?

A3

有期労働契約の場合、契約期間中はやむを得ない事由がある場合などを除いて、原則として使用者からも労働者からも契約を解除(退職する)ことができません。

ここに注意

やむを得ない事由とは

  • 予測できない天災によって事業の継続ができなくなったとき
  • 労働者がケガや病気等で働けなくなったとき

などです。
契約期間中の解雇は、期間の定めのない契約と比べてこのように厳格な解雇事由が必要となりますので注意が必要です。

一方、労働者からの退職ですが、1年以上の労働契約を締結した労働者については、契約後1年を経過した場合に限って退職することが可能です。(3年間の暫定措置)

ここに注意

上記暫定措置の適用労働者はつぎのとおりです。

適用労働者 退職の申し出
契約期間の上限が3年までの労働者
契約期間の上限が5年までの労働者 ×
一定の事業の完了に必要な期間を定めた労働者 ×

契約の更新について

Q4

3年の有期労働契約を締結した労働者と、3年ごとに契約を更新することはできますか?

A4

3年までの契約ならば、何度でも更新することができます。

ここに注意

やむを得ない事由とは

契約を更新しない雇止めについて

Q5

有期労働契約を結んでいる労働者に対して契約を更新しない場合、すべて30日前に予告をする必要があるのでしょうか。

A5

有期契約労働者との契約を更新せず雇止めとする場合、30日前に予告をしなければならないのはつぎの労働者です。

雇止めの予告の対象者となる有期契約労働者
・1年以下の契約期間で結んだ契約が更新または反復更新され、契約期間が継続して通算1年を超えた労働者
・1年を超える契約期間で契約を結んでいる労働者

ここがポイント

例えば、2ヶ月の労働契約を反復更新した場合、6回目までは予告の必要はありませんが、更新した契約が7回目に入り、雇用期間が継続して通算1年を超えた場合には、30日前の予告が必要となります。

ただし、7回目の更新が最後で、あらかじめそれ以後は更新しない旨の合意があった場合や、契約当初より7回以上は更新しない旨の合意があった場合などは予告をする必要はありません。

ここに注意

有期労働契約を反復更新した労働者に対して、契約期間の満了のみを理由として更新を拒否することは難しいとされています。

トラブル防止のために!
有期労働契約の雇止めについては、「期間満了」とは別の理由を明示して、あわせて契約の「更新の有無」やその「判断基準」について文書をもって明示することが一番の予防策です。

社会保険労務士 米田聡美
[2005年9月2日 掲載]


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