健康保険の特定療養費制度とは
Q
大学病院で高度先進医療を受けた場合、特定療養費として健康保険の保険給付の対象となると聞きました。特定療養費とは具体的にはどのような制度か教えてください。
A
特定療養費制度は、高度な医療をともなう療養(特定療養)や特別のサービスについて療養全体にかかる費用のうち基礎的な部分については保険給付の対象とし、特定療養部分を自己負担とすることにより患者のニーズに応え、選択の幅を広げようという制度です。
1.支給要件
特定療養費は次の場合に支給されます。
(1) 被保険者が大学病院など特定承認医療機関において高度先進医療等を受けた場合に、高度先進医療を除く、一般の診療と同じ基礎的な部分(診察、検査料、注射料、入院料など)については特定療養費として支給されます。特定療養費以外の高度先進医療の技術料部分は被保険者の自己負担になります。
(2) 被保険者が保険医療機関等において選定療養を受けたとき、一般の診療と同じ基礎的な部分については特定療養費として支給されます。それを超える部分は被保険者の自己負担になります。
選定療養
- 個人用の私物収納等の設備があり、ベッド数が4床以下など特別の療養環境の提供
- 前歯部の鋳造歯冠修復または歯冠継続歯に使用する金合金または白金加金の支給
- 傷病数が200以上の病院について受けた初診
- 予約に基づく診察
- 保険医療機関が表示する診療時間以外の時間における診察
- 金属床による総義歯に提供など
2.支給要件
特定療養費の給付率は、「療養の給付」や「家族療養費」と同じです。
特定療養費は上記(1)、(2)にかかった費用のうち一般の診療と同じ基礎的な部分について算定した額に給付率を乗じたものですが、実際の給付にあたっては現物給付方式をとっていますので、被保険者は一部負担金と特定療養費の対象にならない高度先進医療の技術料や選定療養の特別のサービス料を自己負担することになります。
人事労務コンサルタント・社会保険労務士 金子 賢一
[2004年 掲載]
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