試用期間中の解雇は自由にできるか
Q
当社では試用期間を3ヶ月と定めていますが、その間であれば自由に解雇ができますか。
A
まず、解雇手続きに関してですが、労働基準法では使用者は試用期間中の労働者をその雇い入れの日から14日以内に解雇する場合には解雇予告をすることなく、また解雇予告手当の支払いなしで即時に解雇できるとしています。(労働基準法第21条)これを超えると、たとえ会社が決めた試用期間中でも解雇予告や解雇予告手当の支払いが必要になります。(同第20条)
次に解雇の有効性について説明いたします。一般的に試用期間とは、本採用前の試験的な期間であって、労働者の能力や勤務態度を見て、正式に採用するかどうか判断する期間として設けられるもので、試用期間を設けるか否か、またその長さなどは原則として会社が自由に決められます。
試用期間は、法的には「解約権留保付労働契約」と考えられ、会社がその労働者を本採用するに不適格と判断した場合の解約権を大幅に留保している期間といわれます。試用期間中の解雇や試用期間満了後の本採用拒否は、この解約権の行使に当たりますが、「社会通念上も相当」と認められる場合のみ許され、無制約に行使することは認めらません。
判例では、「企業が採用決定後における調査の結果により、または試用期間中の勤務状態などにより、当初知ることができないような事実を知るに至った場合、そのような事実に照らしてその者を引き続き当該企業に雇用しておくのが適当でないと判断することが相当である場合」にのみ許されるとしています。
つまり、通常の解雇の場合よりも広い範囲の裁量が認められていますが、会社の一方的な都合により自由に解雇することはできません。
人事労務コンサルタント・社会保険労務士 金子 賢一
[2004年 掲載]
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