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営業手当を時間外手当の支払いに替えられるか

Q

当社では毎月セールススタッフ(営業員)に対して基本給の一定割合(定額)を営業手当として支給し、時間外労働手当の支払いに替えていますが、最近入社した従業員から疑義がありました。このような取り扱いは問題がありますか。

A

労働基準法では使用者(会社)は法定労働時間を超えて、(また法定休日に)労働させた場合には労働者に通常の賃金計算額の2割5分増(または3割5分増)して計算した割増賃金(時間外労働手当)を支払わなければならないとしています。(同法第37条)適用除外(同法第41条)に該当しない限り、職種や勤務形態を問わず、割増賃金を支払わなければなりません。もちろんセールススタッフも例外ではありません。

設問の場合、時間外労働手当の支払いに替え、営業手当を支払っているということですが、実際の時間外労働に基づき計算した時間外労働手当が営業手当の範囲内である限りこのような取り扱いをしても違法にはなりません。貴社営業手当は、恐らく、過去一定期間の(セールススタッフ個人若しくは全員の)時間外労働の平均的時間数を基に設定されているものと思われますが、この判定はセールススタッフひとり一人につき、かつ、毎月につき行なわなければなりません。
したがって平均で時間外手当が営業手当の範囲内に収まったとしても、ある月にあるセールススタッフに関してこれを超える場合には、会社はその差額を時間外労働手当として当該セールススタッフに支払わなければなりません。

まとめると、営業手当が実質的に時間外労働の性質を有し、実際の時間外労働に対する手当がその営業手当を上回らない限り、営業手当の支払いで足りるということになります。

人事労務コンサルタント・社会保険労務士 金子 賢一
[2003年5月19日 掲載]


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