特定受給資格の判断基準とは
Q
当雇用保険における特定受給資格者に該当するかどうかの具体的な判断基準を教えてください。
A
雇用保険において離職理由が、特定受給資格者に該当するものである場合には、給付制限(通常3カ月間)が課されることなく、また一般の受給資格者に比べ失業等給付(基本手当)の所定給付日数が手厚くなる場合があります。
特定受給資格者となる者の範囲についての考え方は(1)当該労働者の離職が、雇用契約の相手方である事業主から雇用契約の終了を働きかけることにより行なわれたものであるか、(2)労働者が再就職の準備を行なう時間的な余裕なく離職を余儀なくされたことのいずれにも該当することが必要です。このような考えに基づき具体的には次のように定められています。
倒産型
- 倒産(破産、民事再生、更生手続開始、整理開始もしくは特別精算開始の申し立てまたは金融取引停止の原因となる不渡手形の発生)に伴い離職した場合
- 事業所の縮小に伴い離職した
- 事業所の廃止に伴い離職した者
- 事業所の移転により、通勤困難となった場合
解雇型
- 解雇(重責解雇の場合を除く)された者のほか、次のとおり
- 採用条件と労働条件が著しく相違したことにより退職した者解雇(重責解雇を除く)により退職した者
- 継続して2カ月以上、その者に支払われるべき賃金月額の一定割合以上が支払われなかったため退職した場合
- 賃金が、その者に支払われていた賃金に比べて一定程度未満に低下した(または低下することとなった)ため退職した場合 (低下の事実が予見困難なものであったものに限る)
- 離職の直前3カ月間に労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等の基準に規定する時間を超える残業が行われた場合、または労働者の生命および身体に関し障害が生じるおそれのある法令違反等が行政機関から指摘されたにもかかわらず、 事業所において改善が行われなかった場合
- 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないため、労働者が雇用契約の終了を余儀なくされた者
- 期間の定めのある雇用契約が反復された場合であって、当該雇用契約が更新されないことが予期できない事態と同視し得る状態となった中で、雇用契約が更新されないことにより退職した場合
- 上司、同僚等から故意の排斥または著しい冷遇もしくは嫌がらせを受けたことによって退職した者
- 事業主から直接もしくは間接に退職することを勧奨されたことにより退職した場合
- 全日休業により、3カ月以上連続して労働基準法第26条の規定による休業手当の支給が行われたため退職した場合
- 事業主の事業内容が法令に違反するに至ったため退職した場合
人事労務コンサルタント・社会保険労務士 金子 賢一
[2003年3月28日 掲載]
関連記事
- 自宅待機の採用内定者に休業手当を支払うべきか
- 特定受給資格の判断基準とは
- 欠勤期間中の年休取得は休職開始に影響するか
メルマガ登録無料
記事についてのご質問・ご意見ご要望など、お気軽にお問い合わせください。

