タイムカードの打刻忘れを欠勤扱いにできるか
Q
当社ではタイムカードを使って労働時間の管理を行っていますが、従業員がしばしば打刻忘れをするので給与計算の際にタイムカードを集計するのに手間取ることがあります。そこで打刻忘れをした場合には欠勤扱いにする旨の規定を就業規則に記載し、制度化したいのですが問題はありませんか?
A
労働基準法第108条では「使用者は賃金台帳を調整し、労働日数や労働時間など賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他命令で定める事項を賃金の支払いの都度遅滞なく記入しなければならない。」としています。つまり正確な給与計算がなされるよう会社には従業員の労働時間を把握する義務が課されています。
一般的に使用者が労働日数や労働時間を把握する方法として出勤簿やタイムカードがあるわけですが、使用者が個人別の労働時間数等を記録したり、労働者が出勤簿に記録し申告する方法などでも差し支えありません。要するに使用者が適切に労働者の労働日数や労働時間を把握できれば方法は限定されません。
さて、設問の「タイムカードの打刻をしなかった場合には欠勤とする」という取り扱いについてですが、たとえ従業員の打刻忘れがあったとしても会社が労働時間の把握義務を免れることはできません。また、現実 としても打刻忘れをした従業員が上司や同僚にその旨を申告することで始業・終業の時刻を確認することができるわけです。
以上のようにタイムカードの打刻忘れを理由に欠勤として取り扱うことは許されませんし、就業規則に記載しても無効となりますが、打刻忘れが目に余る場合にはこれを理由に制裁処分を課したり、人事考課に反映させたりすることはできます。
人事労務コンサルタント・社会保険労務士 金子 賢一
[2002年12月2日 掲載]
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