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成果の出ない社員を職務怠慢で懲戒解雇できるか

Q

最近、当社で即戦力として高額の賃金を保障し中途採用した社員がその期待に反し何ら成果をあげていなくて困っています。この社員を職務怠慢として懲戒解雇することは可能でしょうか。

A

近年、景気低迷により生産性が厳しく問われるなか、即戦力として短期的成果を重視する採用人事方針のもとでこのようなミスマッチによる問題が頻発しています。

さて、設問についてですが、実際に本人の職務怠慢により成果があがっていないのであればともかく、それなりに努力しているにもかかわらず結果として成果があがっていないというのであれば、人事考課による査定を低位に抑え、あるいは人事権の範疇で(降給をともなう)降職・降格することは可能でしょうが、懲戒処分とすることはできません。

そもそも懲戒とは一般に特別の身分関係の内部規律や秩序の維持のため、一定の義務に違反した者に対して制裁を加えることをいいます。企業であれば就業規則や服務規律など経営秩序に違反し、これを乱した者に対して制裁を加えることを意味します。貴社の就業規則でもこのような制裁として懲戒解雇などの懲戒処分を規定しているはずです。

しかし懲戒解雇にはできないにしても、この社員が即戦力として、地位を特定して、かつ高給で処遇されている事実を勘案すると、少なくとも契約不履行という点は指摘できるでしょう。したがって懲戒解雇はできませんが、あまりにも期待する成果と実際の成果の乖離が甚だしいようであれば契約違反として普通解雇にすることはできると思います。

人事労務コンサルタント・社会保険労務士 金子 賢一
[2002年9月20日 掲載]


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