解雇予告手当が受領拒否されたときの対応は
Q
経営の悪化にともない整理解雇(指名解雇)に踏み切りましたが、対象者のうち1人が解雇予告手当の受領を拒否しています。どのように対応したらようでしょうか。
A
使用者(会社)が解雇に当たって予告手当を支払おうとしても、解雇処分を不服とする労働者のなかには解雇処分の効力を争い、予告手当の受領を拒否する人もいます。このような場合、使用者としての対応として2つの方法があります。
ひとつは、労働者が予告手当を受け取ろうとすれば直ちに受領できる状態にしておくこと、もうひとつは法務局に予告手当を供託することです。後者の手段をとれば、予告手当を提供したことも確実に証明できることになります。
受領拒否の問題とは別に労働者が供託された予告手当や解雇処分の際に提供された予告手当を受領すれば解雇処分を認めたことになるかということがあります。これは解雇処分が不当であるとして労使が対立し、争っているようなときに起こる問題です。
このような場合、労働者が解雇処分を認めて予告手当を受領したのかどうかが最大のポイントになります。予告手当を受領しただけでは解雇を承認したことにはならないとする判例が多いのが事実です。地位保全の仮処分などの裁判が継続中のときに予告手当を受け取るなど、労働者が解雇処分を争っていることが明らかなときは解雇を承認したことにはなりません。
ご質問のような場合には解雇を通知する際に労働者の理解を得られるよう会社の経営状態や対象労働者の選出過程などについて十分に説明することが重要です。また、再就職支援や退職金の割増支給などの経済的な支援措置も検討すべきでしょう。
人事労務コンサルタント・社会保険労務士 金子 賢一
[2002年3月29日 掲載]
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