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第4回 具体的手続
今回は輸入取引における具体的な手続において特に注意が必要な契約に関しての留意点について解説します。
通常国際貿易を行ううえでの慣習は英米流が主流といって過言ではありません。
では英米流の慣習の特徴は何かというと、前提としては取引相手に対して全て契約書に記載しているか否かで物事を判断するということといえます。すなわち、契約書に書かれていなければ何をしても構わないし、書かれていないことは守られなくても文句が言えないということになります。
これに対して日本の商慣習はどちらかというと、契約書に定めなかったことは相手の善意で、ある程度要望に沿ってもらえたり、後日話し合いで合意できたりということがあり、いわゆる融通がきくといった慣習があるため最初はその違いに戸惑うことも多いと思います。
従って輸入取引における契約書はしっかりと確認しないと後で泣きを見ることになりますが、いくつかのチェックポイントがありますので少なくとも以下の点には注意してください。
まず一番やってはいけないことは、相手方が送ってきた契約書の内容を確かめずにサインをしてしまうことです。必ずといっていいほど相手にとって有利な契約内容になっており、後で問題が生じることになります。特に外国語で記載がなされている場合などは必ず専門家にチェックをお願いしたほうがいいでしょう。
一方自分自身で契約書を作成したり、送られてきた契約書をチェックしたりするときには以下に注意してください。
チェックリスト
[1] 品名(Article)
取引の対象となる品名を簡潔に記載します。品目が多い場合などは別紙の注文書等を参照するように指示したりします。
[2] 品質条件(Quality)
実際に送られてきた品物が当初予定していたものと違っていたり(品違い)、品質が低かったりとトラブルが生じやすい項目です。順序としては本契約の前にサンプルを入手し、そのサンプルと同じ物を送ることを指示する(As per the samples submittedと記載する)のが比較的安全な方法といえます。
[3] 数量(Quantity)
国際取引で使用する単位で記載するのが一般的です。これは輸入する品目によって様々なのでその都度調べる必要があります(ex.ダース、ヤード、キロトン)。
[4] 単価(Price)
単価に使用する通貨を間違えないように注意する必要があります。ドル建てのところを円建てのつもりで記載して、後で間違いだったといっても訂正できません。
[5] 総額(Total Amount)
合計金額を記載します。単価と同じく決済通貨を間違えないように留意する必要があります。
[6] 貿易条件(Trade Terms)
建値条件(価格条件)を記載する項目です。これも輸入取引に特有の考え方になりますが、リスクと費用の負担関係の違いによっていくつかの価格条件が存在します。
代表的なのはFOB(本船渡し価格)やCIF(運賃・保険料込み価格)などです。
どの条件を用いるかについて最初は専門家のアドバイスを受けるほうが無難です。
[7] 支払い条件(Payment)
決済方法についての記載項目です。例えば前金として20%支払い、商品到着後に残額を支払うといったことをここに記載します。
[8] 船積み日(Time of Shipment)
商品の輸送手段として船便を利用する頻度が高いと思いますが、船便による場合日数がかかることに注意が必要です。品切れや納期遅延など絶対に起こさないように、正確な日付を記載する必要があります。
[9] 仕向け地(Destination)
貨物の到着する場所を記載します。この項目もトラブル防止のために記載が必要です。
この他にも契約書に記載しておかないと自分が不利になる項目があります(逆に言えば記載しておけば自分が有利になる)ので、慣れるまでは専門家にたずねることをお勧めします。
【引用/参考】
(著書)「輸入ビジネスの始め方・儲け方」 大須賀 祐
公認会計士 藤田博司
[2007年8月24日 掲載]
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