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第4回 役員給与の改正(1)

(1)改正の背景と概要

平成18年税制改正では、役員給与について大幅な改正が行われました。改正前には、役員に対して支給する給与を「役員報酬」「役員賞与」「役員退職給与」に分類し、それぞれについて損金不算入規定を設けていました。考え方からすると、原則として、法人税法(以下、法法と記載)22条(3)(4)により損金算入を規定し、別段の定めとして法法34~36で損金不算入を限定抽出するといういわば包括的な損金算入制度であったということができます。

この点について改正後は、まず、従来の「役員報酬」「役員賞与」「役員退職給与」の区分を統一して「役員給与」とし、原則として損金算入となるケースを限定列挙する(法法34(1))、そして、これらに該当しないものは損金不算入とするという、いわば限定列挙型の損金算入制度に変更したということができます。

この改正の背景には、会社法公布により「報酬等」について、会社法361で「報酬、賞与その他の職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益」と規定し、役員報酬及び役員賞与ともに業務執行の対価として、同規定に基づいて支給されることになったことや、同法の施行を念頭に置いて企業会計上も「役員賞与に関する会計基準」(企業会計基準委員会、平成17年11月29日)により、発生した会計期間の費用として処理することになったことが挙げられます。
これにより、従来、役員賞与損金不算入規定の根拠となっていた「役員賞与は利益処分すべき性格のもの」という(商法上の)考え方そのものが変更となったため、法人税法においても、それに対応すべく役員給与規定に関して大幅に見直す必要が生じました。

<役員給与規定の改正前後の対応関係>

<改正後の役員給与課税の概要>

(注1)役員給与の損金経理要件は利益連動給のみ(役員退職給与の損金経理要件は撤廃)
(注2)特殊支配同族会社の業務主宰役員給与の給与所得控除額相当額の損金不算入(法法35)を除く

(財務省資料参考)

<参考文献>
「役員給与の税務40問40答」杉田宗久・備後弘子(清文社)
「18改正税法のすべて」(財団法人日本税務協会)

税理士 高橋 勤也
[2007年2月8日 掲載]


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